味
まだ気温は低いが、今日は上天気。 日光が差していれば、もう春だという気分になる。 明日の休日の後は、連日の卒業式に謝恩会だなあ、 と思いつつ、研究費の後始末などを考えたりの一日。 夕食には、餃子を作る。
今日の読書。「味」(秋山徳蔵著/中公文庫BIBLIO)。 「天皇の料理番」、秋山徳蔵の一代記。 昔の良質の日本人を感じさせる、しみじみとしたエッセイ。 確か昔、堺正章主演でドラマになってたよな… 立身出世感動もの、といった感じではあったが、 結構泣かせるいいドラマだった記憶がある。
「…それに、このさき残っている時間は、今までより少ないかもしれない。そんな状態で、
これまでの積み重ねをすべて捨ててしまうことは、なかなかできるものじゃない」
「すべてを捨てるわけではないわ。自分はここにいる。叔父様が三十六年間で築き上げたほとんど
すべてのものが、今、この車に乗っているのよ。しがらみというのは全部、叔父様以外のものです」
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