Sunday, June 04, 2006

電撃的

ルームサーヴィスでイギリス式朝食を食べて、 身支度をし、10 時半から結婚式。 昨晩の内に、わざわざ新郎新婦お二人が部屋にご挨拶に来てくれていたので、 さすがに式当日に新婦の顔を初めて知るわけではない。 昨夜はお二人の訪問が急だったので、 お風呂に入った後のバスローブ姿で二人を出迎え、 薄暗い部屋の中、ベッドにはチェス盤、 テーブルにはコンピュータ、 ソファには脱ぎ散らかした服、という有様で、 (新郎はもちろん何の反応もしなかったが) 新婦にはかなり良くない印象を与えたようだった。

それはともかく、急な御結婚だった。 あとで得た情報によると、 お二人が出会ってからわずか一、二ヶ月で結婚式の日取りの相談をするに至る、 急展開だったらしい。 新婦が産婦人科のお医者さんなので、大変にご多忙だということもあるのだろうか、 それにしても電撃的だ。まさか、K氏が結婚とは。 まさに電撃結婚だ。これを電撃的と言わずとして何をか言わん。 K氏は一年くらい前には、 結婚が決まった秘書に結婚というものがいかに良くないか、 本まで与えて説教していたらしいのに、 運命の出会いというやつだろうか。 それとも、犀川先生風に言うと、 「天才も年を取って、他人に興味を持つほど頭が悪くなったのさ…」、 ということだろうか。

披露宴会場は新郎側が恩師の(TRONの)S村先生、 某A社の社長、副社長はじめ関係者たち、 新婦側には某医科大学の人々のテーブルが占めていた。 私は中央「新郎のご友人テーブル」で、 中古車販売会社をやっているギタリストHさんの隣。 水族館をイメージして水中花などを目立たない程度に配置した、 会場全体のエスタブリッシュな雰囲気の中、 黒スーツに白シャツを着ると何故かカタギでない空気の漂ってしまう、 Hさんと私の長髪の二人だけが浮いている。まあ、これも一つのアクセント。 披露宴はなかなかシックかつ心温まるものであった。 Hさんと二人で、Kさんが結婚とはなんだかしみじみとするね、 などと語り合う。

披露宴の終了後は、A社の女王様こと、 サディスティック・マネージャOさんの仕切りの下、 近所のレストランに移動、二次会の準備をちょっぴり手伝う。 夕方より二次会。 他に知り合いもあまりいないので、 またHさんと二人で音楽の話など。 一応はご挨拶しておこう、と二人そろって新郎新婦席に行くも、 まるでヤクザものが因縁を付けに来たようにしか見えないのか、 テーブルの周りはすっかり人気がなくなってしまうのだった。 新婦は随分としっかりしたご家庭のお嬢様のようで、 おかしな友人たちにやや戸惑っていたかも知れない。 敏腕マネージャOさんの仕切りだけに、 一分の狂いもなく予定時刻きっかりに二次会も終了して、 慌てて新幹線で帰宅。 かなり驚きはしたものの、 兎に角、本当におめでたいことであった。 運命的な結婚というものがあるのですね。 Kさんご夫妻、末永くお幸せに。 京都にいらっしゃる際には是非ご連絡を。