Sunday, December 17, 2006

占星術と交通事故

9 時起床。天気予報は雨模様とのことだったが、 朝は上天気。完全オフの日曜日。 でも、合間に少し気になって計算などしてしまった。 でも、行き止まりの道が一つ分かっただけ。

カナダの保険見積りサーヴィス会社が、 星座が交通事故の重要な要因であることが判明した、 と発表したと言うニュース。 またか、と思ってソースを検索したのだが、 生のデータは手に入れることができなかった。 でも、要点は各星座別に交通事故の数を数えると、 ○○座が一番多かった、とか、まあそんな話のようだ。 実はこれと全く同様の発表を、 日本のあちこちの県警が以前から度々行なっている。 もちろん少し統計の知識がある人がデータを見れば、 すぐに「有意でない」、つまり、 かなりの確率で起こりうる程度の偏りで、 何か相関があるとは判断できないことが分かる。 しかも、多くの発表では各月生まれの人口比を考慮していない。 例えば、かつての日本では 1 月から 3 月生まれが多かった。 当然、交通事故を起こした人が冬生まれである確率も高い。 この補正を加えれば大抵は、統計学的判断をするまでもない、 パッとしないデータになってしまう。 まあ、警察や保険会社が交通事故問題に人々の興味を引こうとしての、 確信犯的「おもしろニュース」だとは思うが、 こう言う逆啓蒙はやはり有害だ。 愚かさは悪より有害である。なぜなら、悪は時々休むが、愚かさは決して休まない。

逆に占星術側から言えば、 占星術は科学ではないが統計だ、 と言う主張がされることが多いが、もちろん統計でもない。 占星術はあくまで魔術である。魔法は魔法として誇りを持ち、 こう言う似非科学化には断固反対していただきたい。