Wednesday, December 13, 2006

巴里に死す

昨夜の遅いタイムスタンプで、 東京の天才プログラマ K 氏より画像つきのメイル。 アルゼンチン料理が美味しい、ブラジル料理屋でもある、 フランス料理屋にまた行ったらしい。 そこで「岩塩ドレッシング」を買ったとかで、その画像が添付されていた。 美味しいんだそうだ。 その画像のドレッシング瓶のラベルで、店の名前と住所が分かった。 店名は「コロンボ」らしい。 しかし、確かコロンボってスリランカでは… ますます謎は深まる。

9 時起床。眠い。昨夜うっかり、 芹沢光治良の「巴里に死す」(新潮文庫/1954年)を手に取り、 読み終えてしまったので。しかし心が洗われた。 高橋源一郎がどこかに書いていたが、 みんな最近、芹沢光治良への敬愛の念が足りんのじゃないかね。 フランス語に翻訳されるやいなやベストセラーになり、 パリ中を号泣させたと言う「巴里に死す」が、 日本で品切れ絶版とは納得いかない。 仮にもノーベル賞候補作品だし、 今でも日本人女性がフランスで良いイメージを持たれているとすれば、 いくらかは「巴里に死す」の伸子のおかげなんじゃないだろうか。 おそらく、某新興宗教団体との関係や、 晩年の宗教色の強い作品群が芹沢作品を敬遠させているのだろうが、 こんなシンプルで美しく哀れな物語も書いている。

早めの昼食は、回鍋肉と若布の味噌汁で御飯。 午後はキャンパス。雑務をあれこれ。 その合間に、生協書籍部に冬休みの読書用の本を買いに行く。 「繻子の靴(上、下)」(クローデル著/渡辺守章訳/岩波文庫)、 「心変わり」(ビュトール著/清水徹訳/岩波文庫)を買う。 そして、今年最後の学科会議。 予定通り、色々と難しい議題が多く、長引いた。 とは言え、予想よりは早く終わった…これで今年の会議は全て終了。

明日は、午前が今年最後の演習、午後が今年最後の卒研ゼミ、 夜が今年最後の自主ゼミ。