Saturday, May 26, 2007

取り替えられる夏

9 時起床。10 時過ぎまで寝台にいた。 表があまりに眩しいのでカーテンは閉めたまま。 昨日と打って変わって、今日は快晴、初夏の良い天気。 京都では珍しく、湿度が低い爽やかな陽気。 しかし、寝起きは最悪で、 珈琲を飲んでようやく人間らしい心持ちになってきた。 食欲がなくて、朝食は珈琲だけ。 昼食は昨日の「貧乏散らし」の残り。 だしを引いて卵のおすましも作った。

午後はしばらく寝台で横になって読書。 「四季 夏」(森博嗣/講談社)。 今でも新刊が出れば(シリーズによって「文庫落ち」で)一応読んではいるが、 著者本人が blog で書いていた通り、「もう森博嗣でもないだろう」 とは思う。 blog を読むに大学も辞められたようだし(本当はどうなんだろう)、 いずれ近い内に出版界からもいなくなって、 真空管アンプや鉄道模型を思う存分作って暮らすようになりそう。 世間は能力のある人に世間へのアウトプットを望むし、 それが世間にとっては概ね良いことでもあるが、 ある程度の名誉欲や、実利が満たされたあとは、 能力があればあるほど、本人には無関係だし面倒なことだろう。 ところで、 私が良く読み返す一冊はこの「夏」。 著者が作り上げたキャラクタ、 天才真賀田四季の少女時代が書かれたもので、 天才がやはり 13 歳らしい子供であること、 つまり最も過激で、天才らしいところが、心洗われる。

読書のあとは昼からお風呂に入って、 夕方までチェロを弾く。 そう言えば、まるごと一室が空いているので、 ここを練習場にしてはどうかと思って、初めて使ってみた。 何もない部屋って、こんなに音響がいいんだね(笑)。 ただのエチュードでも凄い名曲のように聞こえるし、 音が外れるとすぐに分かる。 気分良く、シュレーダーのエチュードからリーの曲をいくつか練習してから、 無伴奏一番のプレリュードを弾き出してみるも、また弾けなくなっていた。

今日は数学を考えるつもりだったが、 ほとんどアイドリングで過した。 大域的にはそれで良かった気がする。