空想のヴァカンス
9 時少し前に起床。昨夜遅くまで起きていたので寝起き悪し。 強い日差しがカーテンから差し込んでいる。 天気は良いが、いつ大粒の雨が降ってきても驚かないような、 不安定そうな空模様。 遅めの朝食は卵とベーコン、珈琲。 午前中からお風呂に入ってさっぱりする。と言うのも、 今朝寝台から降りたときにふと眼鏡のレンズを見たら、 細かい油ですっかり曇っていて、 焼き肉ってこんなに油が飛ぶものなんだ、と思ったから。 着ている服などは台無しになってしまうだろう。 昼食は汁ビーフンでエスニック調。
午後は読書など。 「偽のデュー警部」(P.ラヴゼイ/中村保男訳/ハヤカワ文庫)。 高校生の頃、読んだのだが、最近ラヴゼイを再読している。 ラヴゼイの代表作としては「マダム・タッソーがおまちかね」 を挙げる人が多いが、 私は「偽のデュー警部」が一番ラヴゼイらしくて、完成度も高いと思う。 映画化が決定していると訳者あとがきに書かれていたけど (当時 1983年)、そんな映画があったっけ? 時代はチャップリンがイギリスに凱旋をした 1921 年、 舞台はイギリスからニューヨークへ向かう豪華客船、 犯人が名探偵役を押しつけられてしまうドタバタ風味、 どれも映像化にもってこいな感じ。 しかし、 やはりラヴゼイらしくおっとりとしていて、かつ格調が高過ぎて、 昨今のハリウッド映画化には向かないかな、と言う気もする。
夕方、近所のワイン屋さんに注文していた品を取りに行き、 本屋で少し立ち読み。 そろそろバカンスの特集が雑誌の表紙を飾る季節。 もともと旅行が好きな方ではないが、最近、逃避の気分が高揚中。 今年の流行はモルディブですか… 南の島もいいけど、バスク地方なんてのもいいよな、 フランス側バスクの小さなホテルで二週間ほどのんびりしながら、 トレヴィニアンの「シブミ」でも読むのはどうだろう… 読書に飽きたらスペイン側のグッゲンハイム美術館に行ったりして。 ヴァカンスの夢を見ていても、どうにもならないよな、 と見切りをつけて、帰宅。 こういうのを何と言うのだったっけ… 酒は人を酔わさず人自ら酔い、色は人を迷わさず人自ら迷う? 違うな。 夕食は饂飩を茹でて、あっさり盛り饂飩。
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