Monday, September 10, 2007

プレプリント

9 時起床。 昨夜強い雨が降ったせいだろうか、気温が急に下がった。 窓を明けると、少し雨が降っているのに、空気が乾いて感じる。 いよいよ秋か。 松脂のにほひのごとく新らしくなげく心に秋はきたりぬ。 松脂の匂いのように新しく、嘆く心に、か…白秋は天才だな。

目覚しの珈琲を一杯。 午前中は昨日の対局の棋譜に注釈をつけたり。 昼食は御飯を炊いて、だしを引き、ゴーヤチャンプルーと若芽の味噌汁。 午後はこの前コピーしてきたプレプリントを読んだり、 少しその関連で数学を考えたり。 数年前にもプレプリントだったが、今だにそのようだ。 プレプリントがなかなか論文にならないのには色々な理由があるのだが、 よくある原因は「夢が大き過ぎる」だと思う。 だから、面白いことが多い。 逆に言えば、論文は完成品であって、夢の抜け殻のようなものだ。 研究のテーマや問題を探している院生の方は、 何年間も論文にならない駄目プレプリントの噂を耳にしたら、 チャンスだと思って読んでみると良いかも知れない。 色んなアイデアが放置されたままだったり、 証明が間違っていたり、 または単なる紙くずだったり(自信回復の一助になる)、 いずれにせよ、立派な大論文を読むより利益が多い、かも。

夕食は冷や御飯を使って葱と卵の炒飯と葱のスープ。 夜はエンドゲームの勉強をしたりして遊ぶ。

「沈思」© HARA, Keisuke 2007