世知辛
出張疲れのせいか少し寝坊。 あれこれ自宅で雑用をして出勤。 次の新学期から私の卒研に配属される学生が、 三月からプレ卒研ゼミをしたいと言うので、 テキストを渡して日程を決める。 私は学期を厳密に守る派だが、 勉強したいと言う学生の相手を断わるわけにはいかない。 夕方から、教務委員会。 一難去ってまた一難、今日はシラバス記述のチェック。 数理科学科が担当している講義は 80 以上あるが、 その担当者たちが書いたシラバスそれぞれが適切かどうか、 教務委員が全部チェックするのだ。 どっさりプリントアウトを渡され、その場で入試採点ばりにチェック。
本当にこの数年くらいで、 大学環境は急速に世知辛く、厳密に、平準に、なっている。 R 大学では講義について、二つのキーワードが目立つ。 一つは、「シラバスは学生との契約書」。 どんな講義をするのかを契約したものがシラバスであって、 それを提供する教員はその契約書を厳密に守る義務がある、 と言うものである。 もう一つは、「15週授業の徹底」。 一学期に15回の授業を確実に提供しなければならない。 15個納入するはずなのに1個足りない、とか、 代わりにダミーが1個入っていた、なんてことがあってはならない。 ちなみに、テストは授業ではない。授業を15回だ。 大学の外の人は、そんなのあたりまえなんじゃないの、 と思うかも知れないが、全然そうではなかった。 私が学生の頃なんて、シラバスなんてなかったか、 あっても「線形代数:線形代数の講義をする。」とか、 そんな程度だったし、 毎回きちんとスケジュール通りに講義をする先生なんて、 「研究をしていないから暇なんだろう」、「サラリーマンじゃあるまいし」 と、学生にむしろ馬鹿にされていたと思う。
19 時前までに切り上げて帰ることにする。 帰宅は 20 時過ぎ。 キャベツとベーコンでスパゲティを作った。 これは簡単に出来て美味しい。 食後に珈琲。
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