Thursday, February 02, 2006

悲しき技能

来週月曜から始まる採点シーズンに向けて、 少しずつ早起きするようにシフト。 午前、午後と三月の国際シンポジウムの講演アブストラクト作成、 夕方メイルで事務局に送る。 合間に読書。フリーマン・ダイソン自伝、「宇宙をかき乱すべきか」。 深く感動。 ダイソンは有名な科学者ではあるものの、 私にとってはややマイナーな名前だったのだが、 自伝を読んで考え直した。 少なくとも、これほど深い教養と学識を備え、 こんなに美しい文章を書ける科学者はそういないし、 この特異な個性は比類ない。 私は科学者や数学者の業績の偉大さよりも、 その人間性や個性、人生そのものに魅かれる傾向があるので、 その意味でダイソンは私のヒーローの一人になるだろう。

昼食は豚丼、豆腐の味噌汁、白菜の漬物。 夕食は、 ブルーチーズのショートパスタ、 メインに鶏肉を焼いて、肉汁とワインで適当にソースを作る。 食後に珈琲。 自分が、ああ美味しい、と思えるものを自分自身で作れる、 ということは幸福の一つなのか、 それとも悲しい技能なのだろうか。