平和の春
昨日とうって変わって晴天。 気温も高く、急に春らしくなった。爽やかな朝。 窓から寝台に差す柔らかな光、平和である。 いや勿論、世の中は色々と我が心持ちを暗澹とせしめる事柄にあふれてはいる。 例えば、また新学期からどこやら部とどこやら課が発展的合併をして、 なんやら局になったとか、挑戦する大学の改革のデパートは快活に活動中だ。 しかし、おおむねにおいて、平和である。とりあえず晴天だし、 しかも春なのだ。 神は天におわし、世はこともなし、と書いたのは、 キーツだったかブラウニングだったか、 キプリングだったか…、 キプリングの名句と言えば、 「雌の方が雄よりも危険である」、それはともかく、 つい先日まで雪が降ったりしていたのだが。 今年の京都の桜はかなり遅くて、 ようやく花見が出来るくらいになってきたようだ。
父から手紙。今時、手紙とは古風だな。 しかし文面はワープロ。 妹が上海に遊びに行っていたらしいのと、 父の母、つまり私の祖母の五十回忌の法要があったらしいこと。 私の祖母が五十回忌?と一瞬、驚いたが、 父はその両親とも子供の頃になくしているので、 考えてみれば当然五十年くらい経っている。 自分の祖父母が既に半世紀も前になくなっている、 と言う事実にはどこかしら奇妙なところがある。 まあ、実家も平和にお暮らしのようで、 とりあえず一安心である。 ああ、新学期か…少し心の平行を失なっているかも知れないが、 また一年がんばっていこう。
<< Home