ハイパーグラフィア
トースト、珈琲、オレンジジュースの朝食をとって出勤。 混雑と衝突しないように早めの昼食を生協食堂でとり、 12時半から Williams 卒研ゼミ。 確率空間、ファトゥの補題、ボレル=カンテリの補題、 確率変数など。 ゼミの後は、図書館で少し講義の予習をして、 生協で本を買って帰る。 買った本は、「書きたがる脳 -- 言語と創造性の科学」 (アリス.W.フラハティ著/吉田利子訳/ ランダムハウス講談社)。 文章を書かずにはおれない、書き出したら止まらない、 「ハイパーグラフィア」という精神病のお話。 そんな名前があるとは知らなかった。
学内進学の推薦書を書く季節なので、 卒研の学生三人にインタビューすると、 外部の大学院を受験するものは、 勿論と言うべきだろうか、 将来は大学の教員にという希望も持っているようだった。 数学者のポストは一つの分野で年に一つか二つあればいい方で、 これからも状況が良くなるとは思えないが、 それぞれの人生はそれぞれのものである。 君の思うように精進したまえ、うん。 眼高手低は若者の長所であって、けして短所ではないのだから。 本当に数学者という道を目指すかどうかは、 大学院で本格的に数学を学び、 色んな先生から指導を受け、 仲間たちと成長していく中で自然と決まっていくだろう。 それに私は誰であれ大学院に進学すること自体には、 常に賛成だ。 学生というものは極めて恵まれた身分である。 事情が許すなら、期間は長ければ長いほどいい。 理想は一生だが、これはなかなか難しい。
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