Thursday, May 11, 2006

ルーキー脱却への道

トーストと珈琲、オレンジジュースの朝食。 朝食時に少しずつ読んでいた、 Guardian の チェスコーナー の "The rookie" がついに連載に追いついてしまった。 明日からは一週間に一回しか読めない。残念だ。 出勤して生協食堂で早めの昼食(かけ蕎麦)を食べ、 12時半から「情報理論」。 Huffman コードの構成の例、 Huffman コードの最適性の証明に向けて準備。 その後は夕方まで図書館で講義の準備をして帰る。

やっぱりエンドゲームの勉強しないとねえ、 と思うことは思う。 もちろん、誰もがそう思っているのだろう。 節約はした方がいいし、毎日勉強した方がいいし、 早寝早起きした方がいいし、 適度な運動をした方がいいし、 エンドゲームも勉強した方がいい。 とは言え、正論は実行し難いものだ。

盤面はエンドゲームの初歩の初歩で必ず出てくるもの。 白の手番で、ドロー(引き分け)にせよ。 将棋の王将と同じキングと、 将棋で言うところの歩、つまりポーンが一つずつ。 ポーンは前に一マスずつ進み(最初だけ例外で二つ進める)、 取るときは斜め前の駒を取るので、 現在、白と黒のポーンが互いをブロックしていて動けない。 黒は白のポーンがいなくなれば、 あと二手で最終段に到達してクイーン(飛車と角を合わせた駒)に成れる。 さて、白の次の一手は。 キングが左か右のどちらかに一つ動くしかない。 問題になるくらいだから、答は逆説的な方で、 左に動く(1. Ka8!)のが正解。右に動くと黒勝ち。 ポイントは、黒が白ポーンを取ったとき、 次の手で白キングが f2 の地点、 つまり今の白ポーンの位置の二つ隣にいなくてはならないこと。 これで黒キングを隅に閉じ込めて、ドロー。 そして、そのタイミングで f2 に到達するには、 a7 から g1 にいたる斜めのラインに乗らなくてはならない。 よって、Ka8 から Ka7 を狙うのが正解。 言われてみればその通りなのだが、 こんな簡単な盤面ですら、 実際にその場で正着が指せるとは思えない。 ルーキー脱却の道は遠い。