Thursday, May 04, 2006

ルーキー2

今日こそはブランダーは指さない、 と心に誓い、対局と対局の間は、 ガットに話しかけるテニス選手のように自分に暗示をかける。 一局目、昨日の相手よりさらにレイティングの高い敵に、白番であたる。 20手ほどで優位に立ったが、さすがにしぶとく容易に諦めてくれない。 40手近くまで指してようやく勝つ。 午後に入って、二局目、これもまた同じく 200 点ほどのレイティング差の黒番。 きわどいエンドゲームを競り勝つ。 良い感じの勝ち方をして、気合の二連勝で復活。 5 ゲームで 2.5 ポイントのタイに戻す。 よし三連勝するぞ、とさらにテニスラケットに話しかけつつ(比喩)、 6ラウンド目の対戦表を見に行くと、なんと次の相手は通信チェスの超強豪 O さん。 直接お会いするのは初めてだが、その強さは良く知っている。 実は通信チェスよりOTBの方が古いんだそうだ。 そして私との今日の時点でのレイティング差は、 対戦表を見るに約 600 点。勝負にならない。 この対戦組みは何かの間違いじゃないのか、と思ったが、 どうもこれが「Zスイス式」トーナメントの罠のようだ。 しかし、レイティング差が開きすぎているときは、 下手の方が極端に得ではある。 負けてもほとんど誤差だし、勝てば儲けものなので、 思い切って指せる。

で、結果は残念ながら負けたものの、自分の実力以上に指せた。 途中までひょっとしたら勝つんじゃないか、と思っていたくらいだ。 ただ中盤で1ポーンのただ取りをうっかり見逃したのが最後まで祟ったものの、 その後もテンションを高く保てたし、 二時間半の苦闘の末の悔いのない負け方だった。 やはり、強い相手と指すと楽しくいいな、と思いながら、 帰る前に明日の組み合わせ作成作業を覗き見すると、 明日の第一局目の相手とのレイティング差は、約 730 点だった。 物事には程度というものがある。 明日までに作り直してくれていると良いのだが。