Friday, May 05, 2006

ルーキー3

三日目。第七局、 自分でも信じられないことに 730 点差の対戦相手に、 しかも黒番で勝った。 原因は二つあって、まず第一に相手が風邪をひいていた。 昨日も午前中は起きて来られなかったくらいだったそうだ。 そう言えば、平行開催している全日本選手権出場者を除いた、 オープン参加者でほとんど最高のレイティングなのに、 勝ち点が変に低いと思った。 第二に対局前に、昨日対戦した O さんに、 次の対戦相手の情報を教えてもらえたこと。 ほんの数分の立ち話で、 単に彼はこのギャンビット定跡が得意だよ、と言うだけなのだが、 相手が何をしてくるか知っていることはクリティカルだ。 対局内容は相手が既にポーンを捨てている上に、 さらにビショップを捨て、超タクティカルな中盤。 対局後の検討でも、こうすればさらにこれを捨ててメイト、 こうならさらにこっちを捨ててクイーン落ちと言った感じで、 自分でも何故この地雷原を切り抜けられたのか分からない。 とにかく、ルークとビショップを残したエンドゲームに落ちつき、 これもまともにやれば負けていたに違いないのだが、 私からのトラップが決まってビショップが落ち、 さすがにその後のエンドゲームは危なげなく勝った。

しかし、私の運もここまで。 この局の検討が面白くて検討室であれこれやっていたら、 昼食の時間がなく、自動販売機の珈琲だけを飲んでそのまま最終局。 レイティング差 470 点ほどの相手とまた黒番。 午前の激闘でもう集中力も体力も限界。 しかも、カフェインの濃いお茶を飲みながら指していたら、 気持ちも悪くなってきた。 簡単なポカで序盤で 1 ポーン失ない、 なんとか踏み留まったものの、 お互いにナイトとビショップを一つずつ持ったエンドゲームになり、 これはもう疲れている方が負け。 そんなわけで、合計 3.5 ポイント。 例のドロー提案に応じていれば、 4.0 ポイントで B クラス入賞していたんだがなあ… とは言え、 昨日の O さんとの満足の行く敗局と、 今日のややずるいながらミラクルな勝局があり、 楽しいトーナメントでした。