Monday, July 24, 2006

mnemonic

定期試験シーズン。「数理計画法」の試験監督に行く。 普段は20名も聴講していないのに、 試験には登録者の全員、67 名がやって来て教室が満員。 実際、この全員に普段出席されると、講義が成立しないので、 この落差は誰にとっても大変結構なことなのだろうが。 夜は、賞味期限切れの近いベーコンを使うために、 ベーコンエッグで簡単な食事。 今日はアルコール抜きで、肝臓を休める。

試験中だからと言うわけでもないのだが、 昼休憩に心理学の本の記憶術についての記述を読んだ。 記憶術の歴史は古くて、ギリシャ、ローマの大昔から、 色々な方法が知られていた。 当時は演説や弁論の能力が大変重要だったから、 話す内容を記憶する方法として需要があったらしい。 記憶術の基本は一つで、 自分が既に非常に良く知っているものに、 これから覚えようとする物事を結びつけることである。 ローマ時代から有名な方法では、その手がかりに自分の家を使う。 玄関に入ってから居間にいたるまでの道筋のあれこれに、 記憶したいことを順に結びつけていくわけだ。 ただ、残念ながら、我々はローマ時代の貴族ではないので、 大抵の場合(少なくとも私の家では)、 玄関に入ったら隣りのドアが居間(兼キッチン、兼ダイニング)で、 その間に記憶のキューになるものがほとんどない。

そこで現代人としては、数字を使う方法がある。 数字自体は抽象的な概念なので、物事に結びつけ難い。 そこで、数字の形から連想されるものを使ったりする (1 はロウソク、2 はアヒル、3 は耳…)。 そこまでは知っていたのだが、今日読んでいた本には、 数字の名前と韻を踏むものを使う方法が出ていた。 つまり、 one = gun, two = shoe, three = tree, four = door, ... と言った感じ。 それぞれに出来るだけ五感に溢れたイメージで覚えたいことを結びつけて、 五大○○○とか、今日話したい 6 つのテーマなどを覚える。 日本語には語呂合わせと言う便利なものがあるが、 こんな方法もなかなか詩的と言うか、シュールで面白い。