湯船で桃の朝食
ホテルでゆっくり寝て、朝風呂に入り、 冷蔵庫で冷やしたおいた桃を湯船で食べる。 ナイフの類もないので、 指で皮を適当に剥きながら、そのまま行儀悪く齧りつき、 指と顎を濡らしながら、わしゅわしゅと食べる。 昨日、バーテンダが、 この桃は皮も食べられるし、種のすぐ近くでもえぐ味がない、 と、相変わらず目を合わせずに、 天井の隅のスピーカや、 私の胸のあたりを見ながら説明していたのを思い出しつつ。 汁気がたっぷりして甘いのだが、ただ甘いばかりでなくて、 爽やかな酸味と、微かに口中がきゅっと締まるような収斂感がある。 果物全般に言えることとして、 普通のものと本当に良いものとの間には格段の差があるのだね。 正午頃、ホテルを出て、新幹線で京都に帰る。 夕食は、錦糸卵を作って、また素麺。 しばらくアルコールは抜き。
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