珈琲 / 茶粥 / 珈琲
今日も選挙カーに起こされて早起き。 早く目が覚めると、寝台からなかなか起きられない。 姿勢をあれこれ変えている内に、 寝台横の本棚のウッドハウス「サンキュー、ジーヴス」 (森村たまき訳/国書刊行会)が目に入った。 しばらく寝台の上の日差しの中、 本を片手にくすくすと笑っている内に半時間くらい経っていた。 ようやく起床して、階下のキッチンで珈琲のみの朝食。 悪魔のように黒く地獄のように熱く天使のように潔く恋のように甘い。 いさぎよい、と言う言葉を「清らかで純粋」の意味で使うのって、 ちょっと新鮮だな。 珈琲でようやく正気になってきた。 午前中は家事をいろいろ。 光熱費等の切り替え問題はうまく行っていない。 一人で暮らすのって大変だ。
昼食には炒飯を作る。 私は電気炊飯器を持っていないので(土鍋で炊いてます)、 冷や御飯が常にできて、冬なら雑炊、 それ以外の季節は炒飯の類が定番になってしまう。 もうちょっとヴァリエーションを考えたい。 そう言えば、祖母が元気だった頃の実家では毎日必ず茶粥にしていた。 茶粥は私の田舎のカルチャーらしくて、 「はぶ」と言う植物の種を炒ったものを袋に入れ、 冷や御飯と一緒に煮て粥にする。具は何もない。 これが毎日の朝食で、 寒いときは温かいまま、暑い季節には冷やしたものを食べる。 祖母は径山寺(きんざんじ)味噌だけをおかずに、この茶粥を食べていた。 径山寺味噌も私の田舎のカルチャーで、 野菜の味噌漬けのような発酵食品である。 祖母は昔の人らしくなく漬物全般を嫌ったが、 径山寺味噌だけは例外だった。 そう言えば祖母はちょっと味覚が変なひとで、 好物は砂糖とクリープをたっぷり入れたインスタントコーヒーだったっけ。 私の実家ではもう茶粥を作っていないし、 おそらくもう、地域全体でも失なわれた文化かも知れない。
午後はまた講義の準備。 お三時に黒パンとクリームチーズと珈琲。 夕方、運動のために少しチェロを弾いてから、夕食の買い出し。 夕食は御飯を炊いて、麻婆豆腐と葱のスープを作った。
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