Wednesday, March 28, 2007

学会二日目/埼玉大マッチ/懇親会

今日の午前の分科会は既に専門外のセクションに入っているので、 疲れを取るためにゆっくり起きて、 昼食の時間くらいに埼玉大学に着。 生協食堂で昼食をとって、 ぶらぶら歩いていると、オープンカフェの席から S 君に声をかけられる。 K 大数理研の I さんも一緒。I さんと S 君とは学部の同期なのだ。 しばらく一緒に雑談。 S 君からマイクロソ○ト社で仕入れたと言う面白そうな問題を聞く。 あまり知られていないが、マ○クロソフト社には沢山の数学者がいて、 純粋に数学の研究をしている。 これは MS 社の高い理想を表すものなのか、 某 A 社の副社長がかつて私にもらしていたように、 「賢いやつは、他に取られないように、囲っておくだけで意味がある」 と言う判断なのかは分からない。 現在、シアトルにいる S 君は MS 社にときどき顔を出しているそうだ。 S 君と一緒に統計数学分科会の部屋に行き、 解析学賞受賞者の特別講演を聴く。さっぱり分からない。 続けて、それに輪をかけてさっぱり分からないに決まっているが、 数学会春季賞受賞者による総合講演を聴く。 けっこう興味を持っている内容なのだが、やはり良く分からず。

懇親会までの一時間ほどを広島の S さんとチェスをしてつぶす。 ここならいいかな、と場所を確保してみたら、 アマチュア将棋界の超強豪として知られる N 女子大の S 田君がたまたま居合わせて、 その不穏な視線に見守られながらへぼチェスを指すことになってしまった。 15分プラス一手毎に 30 秒のフィッシャー式。 第一ラウンド。黒番。シシリアン・ドラゴン。勝ち。 白のちょっとしたポカで、 ドラゴン・ビショップとチャイニーズ・ルークのラインが見事に開いてしまったため。 お互いの喉元に刃をつきつけあうようなシャープな定跡なので、 ちょっと間違うと簡単に決着がつくのは仕方がない。 まだ 30 分ほどあったので、第二ラウンド。 白番、シシリアン・タイマノフ。負け。 序盤でおかしなことになってしまって駒組みし直していたら、 簡単にタクティクスにはまり、隅のルークをすかっと抜かれる。 ここでもう戦意喪失気味だったが、何とかやや不利くらいの終盤まで持ち込んだ。 しかしその後は、懇親会の開始時間が過ぎた頃から、 どうしても時間が気になって漫然と指してしまい、 S さんに申しわけなかった。 負けるにしても、ちゃんと負けないといけない。 次回はタイマノフをしっかり勉強して、きっちり指します。 埼玉大マッチは一勝一敗。

あわてて会場に移動し、懇親会に出席。 特別講演者はこの懇親会に招待されることになっている。 あまり懇親会の類は得意でないのでサボろうかとも思ったが、 出版賞の受賞者の方々に興味があったのと、 まあこんなことは二度とないだろうから記念の意味で出席。 実際は H 大の F さんくらいしか話し相手がいなかったが、 Kobayashi-Nomizu の小林先生の実物を見られたし、 私が最も影響を受けた本の一つである「数学的センス」の著者、 野崎先生の姿もお見かけできたので、充実していたのかも。 その後は F さんと一緒に北浦和で飲み直して、 10 時頃お開きにする。F さんは明日の朝パリに発つそうで、 遅くまで付き合ってもらって申し分けなかった。