Tuesday, May 29, 2007

奴がそんなミスをするはずがない!

8 時起床。珈琲だけの朝食をとり、 昨日の散らし寿司の残りをお弁当箱に詰めて、出勤。 午前中のゼミはやはり朝食抜きでは堪えるなあ、 と思い、ウェストウィングの一階の自動販売機でパンを買い、 珈琲との朝食を研究室でとり、朝の卒研ゼミI。 包含排除原理の一般化のような話。 昼食は研究室で散らし寿司。 すぐに 12 時 30 分から「暗号理論」の講義。 既約剰余系の原始根についてなど。 続いて、14 時 10 分から、卒研ゼミF。 マルチンゲールへのイントロから練習問題をいくつか。 卒業後の進路について少しインタビュー。 夕方、帰路につく。

夕食は冷やし饂飩。どうも気温が上がってくると、 麺類で誤魔化してしまう。 少しは美味しいものにしようと思って、 今日は、常備用に薬味の作りおきをした。 茗荷、生姜、大葉、葱、スプラウトなどを細かく切って、 一旦、水にさらしてから、水切りして保存。

ちょっとわけあって、今さら、「容疑者 X の献身」(東野圭吾/文藝春秋) を読みました。 実は私は東野圭吾をそれほど評価しない方だったので、 いかにも読んでいそうなのに読んでいなかった。 物理学者の湯川学が探偵役をつとめるシリーズの長編作品。 湯川の大学時代の旧友、数学教師の石神が主役として登場する。 天才数学者と期待されながらも挫折し、高校教師としての生活を送る石神が、 行き掛かり上、ある殺人事件の隠蔽をすることになる。 天才的頭脳を駆使して練り上げられたその巧緻にして完璧な計画を、 もう一人の天才、湯川は暴けるのか…と言うようなお話。 で感想ですが、やはり傑作だな、と思いました。 この明らかに無理筋と思われる大技を成立させるために、 この石神と言う設定を用意したところが偉い。 ミステリとしては、と条件をつければ最上級にランクしてもいい。 純愛ミステリ、と言う括りはどうかと思うけれど。 ところで、御互いの才能を評価しあう信頼、 って何だかぐっと来ますよね。 「いや、奴がそんな単純なミスをするはずがない! 何か、何か深い意味があるんだ…」とかさ。