欠けたマス目
7 時半起床。珈琲とトーストの朝食。 昼食用にロースハムとスプラウトのサンドウィッチを作って出勤。 午前中は修士ゼミ。線形フィルター理論、カルマン・フィルターについて。 研究室で昼食をとって、すぐに 12 時半より「シミュレーション技法」の講義。 焼きなまし法についてなど。講義の後は研究室に戻って、 明日の朝に予定されている打ち合わせのための、 資料の準備に励む。 軽い雑談程度に終わる可能性が高いが、 準備をしておくのに越したことはない。夕方、帰路につく。
夕食はアラビアータ・スパゲティと、 昨日作った薬味を使って和風オムレツ。 食事していたら、急に激しい雷雨。夏みたいだなあ。
某チェスクラブのメイリングリストに、 高校の数学で帰納法の説明に良く使われている、として、 欠損チェス盤の問題が紹介されていた。 普通のチェス盤のサイズは 8 x 8 だが、 この内、二つのマスが欠けているとしよう。 その欠損場所がどこであろうが、L 字型をした 3 マス分のタイルで、 きっちりと覆うことができることを証明せよ、と言う問題。 朝、このメイルを読んでから、 ゼミをしながらも講義をしながらも、つい頭の片隅に浮かんで、 時々、考えていたのだがどうしても出来ない。 本当にこんな難しい問題が今の高校生にできるのか? それとも私が馬鹿になったのか? 年を取ると言うことは恐しいことだな…、 もうそろそろ引退すべきなのだろうな、 と思いながら帰宅してから、衝撃的な閃きを得た。 8 x 8 = 64 マスから 2 マス欠損すると、 残りは 62 マスなのでそもそも 3 で割り切れない。 問題は「1 マス欠損」の誤植に違いない。 勿論、それなら瞬間に帰納法で証明できる。 ほっとしたと同時に、 こんなことにすぐ気付かないこと自体が、 もっと重症であることに気付き、青ざめる。 そろそろ古本屋を始めるか、 ワイン屋台(おでんあり升)を引く頃合いだろうか。
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