Sunday, May 25, 2008

自由を摘む

8 時起床。珈琲だけの朝食。 劇場版「相棒」を観たからと言うわけでもないのだが、 久しぶりに午後は大阪のチェスクラブに行くことに決めた。 手帳を見ると三月末以来。およそ二ヶ月ぶりだ。 最近は一切休日をとらない方針でもあり、 しばらくはせいぜい、一ヶ月に一回くらいのペースかな、と。 午前中は勘を取り戻すために、 と言うより、駒の動かし方と採譜の仕方の確認みたいな感じで、 ``Great Predecessors" からペトロシアンの棋譜を少し並べる。 近所のカレー屋で昼食をとって、チェスクラブに向かう。

日本橋のチェスクラブにて、午後からの二局に参加。 第一局は同じくらいのレイティングの方と白番。 おそらくクラブでは初めて、1. d4 を指してみる。 キングズ・インディアン。 やはり慣れていないこともあって序盤ではかなり不利だったが、 有利なマイナ・ピースのエンドゲームに持ち込み、何とか勝たせてもらった。 第二局は元日本チャンピオンの BS さんと白番。 このクラスの方と通常の持ち時間で対局するのは初めてだ。 シシリアン・ロッソリモ。 私の知らないサイドラインだったが、 ほとんどセオリー通りに指せていたらしい。 しかし中盤に入るところで盤面を閉じてしまったのが戦略的に誤りで、 途中から手がなくなって後はじわじわと負けて行った。 時間だけはフルに使ってもらったが、やはり手合いが違う。 弱点を複数作ったら、あとは急がず慌てず、 じっくり料理していきますよ、と言う感じで完敗。

負け試合では何故か自分から盤面のあちこちをキメてしまい、 自分で自分の手をなくしてしまうものだ。 思うに、色んな可能性を開いたままにしておくのが怖いのだろう。 ああもできるし、こうもできるし、 と言う自由と可能性の広さに耐えられなくなって、 自分から手を摘んで、心配が少なくなった、と安心する。 しかしこれは、自ら自分のエネルギィと自由を奪っているだけで、 特に敗勢のときには自殺行為に過ぎない。 実際、多くの場合、あとはずるずると状況に押し流されて行くだけで、 反撃しようにも、その反撃の芽は、自分で摘んでしまっているのだ。 自由と可能性の広さを怖れるな、 これはまさに人生における教訓だな…と阪急の車中で考えながら帰った。