無駄遣い
8 時起床、すぐに出勤、9時半くらいにキャンパス着。 キャンパスが眩しい季節になってきた。 朝食のねぎとろ巻きを食べて一服してから、 午前中は数学を考える。 昼食は学生食堂にて、十五穀米あなご丼セット。 午後はゼミの予定だったが、 院生が体調不良のためキャンセル。朝の続きの数学を考えたり、 途中で学科長がやってきて、委員の仕事をしたり。 14:10 より「暗号理論」の講義。原始根、指数(離散対数)など。 講義のあとも、しばらく数学を考えて、18 時くらいに帰る。
車中の読書は、「市場リスク 暴落は必然か」(R.ブックステーバー/ 遠藤真美訳/日経BP)。 これは面白い。ただ、一般読者向けにしては、専門的過ぎる。 かなり金融工学の言葉に慣れていないと、 何を言っているのか分からない所だらけだろう。 それでもエキサイティングに書けているので、 細部は気にせず読めばいいのかも知れないが。 昨日読んだところでは、 かのLTCMが莫大な利益をあげていた理由は、 深遠で高度な取引手法ではなく、 まさに市場に奉仕していたからだ、と言う一文に目から鱗が落ちた。 LTCMは市場に流動性を提供し、 他の投資家が取り除きたがっている信用リスクを引き受けていた。 この流動性リスクと信用リスクの二つの巨大さを考えれば、 利益は正当な額だった可能性が高い、との見解である。 そして、実際、そのリスクが実現したわけだ。
19 時過ぎに帰宅。シャワーを浴びてから、夕食の支度。 新じゃが芋のニョッキの半熟茹で卵のせに、 昨日作ったトマトソース。アルザスの赤ワインを一杯だけ。 夜は、今日考えたことを TeX でノートにしておくかな。
上の「市場リスク」もその例なのだが、 amazon に騙されてうっかり原書を買ってしまったのはよいが、 なかなか読了できず、 ちびちびと読み進めて半ばまで来たタイミングで翻訳が出る、 と言う切ない目に頻繁にあっている。 大抵こういう本は、原書で読まないと味わいに欠ける、 と言うタイプではないので、 時間の節約にために翻訳を買い直してしまう。 そして、何のために原書を買ったのか、と憂鬱になる。 ``Black Swan" (N.N.Taleb) も危なかったが、 前著の翻訳が出たのに危機感を持って、慌てて何とか読了した。 次あたり危ないのは ``Critical Mass" (P.Ball) だ。
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