Monday, September 15, 2008

うどん

9 時起床。珈琲と、昨日余ったものをいただいた御萩。 プレプリントも一応は最後まで書いたし、 今日はほとんどお休みの日にすることにした。 午前中は登録してある blog を読んだりしているうちに過ぎて、 昼食の時間。昼食は月見饂飩。 子母澤寛の「味覚極楽」で読んだのだったと思うが、 どこかのお坊さんが、 一番のご馳走として饂飩を挙げていたのを思い出した。

禅僧は食事中に音をたててはいけない。 勿論、話してもいけない。文字通り黙々と食すのが掟である。 禅のおいては食事も一つの修業であるし、 粗末ながら心のこもったものをしみじみと味わうのであろう。 しかし、饂飩だけはいくら音を立てて食べてもいいのだそうだ。 しかも、饂飩だけは「おかわり自由」で、何杯食べてもいい。 皆、嬉しくて、わざと音を立てて食べるのだそうだ。 その饂飩と言うのも、 我々が普段食べるように色々な具が入っているわけでも、 立派なだしがはってあるわけでもないだろう。 しかし、それが大変に美味しくて、一番の珍味だとのことだった。 修業を積んだ禅僧とは言え、その日は何やら皆、 浮き足だっているのではないかなあ…と想像して、可笑しい。 そして、そりゃあ美味しいだろう、と思う。 それを思うと、私はほとんど美味しいものなんて知らないんじゃないか、 いや食とは何かも知らないのではないか、とさえ思うのですよ。

世界女子チャンピオン決定戦、 最終ラウンドの第一局をコステニウクが黒番で勝利。 私が最も正調、正統、楷書体と感じる、クローズド・ルイロペス定跡で、 侯をたしなめるような印象さえした貫禄勝ち。 侯は白番らしく強く指したし不利になってからも良く守ったが、 分かっていたこととは言え、良いタイミングで 33. ... Nd3 とナイトを置かれるとひどすぎる。 私は結果を知ってから棋譜を見たのでここで勝負あったと思うのだが、 ライヴで観ていたら違っただろう。 実は d3 ナイトを取ってパスポーンを許すのが絶妙手で、 後に白からパスポーンが出来る見込みでシノギの手があるのでは、 などと、素人ならではの読みで、 最後まではらはらしながら楽しめたかも知れない。 やはり対局はライヴで観たいものだ。 今日はコステニウクの白番。いきなり山場を迎えた。 侯は少なくともドローを取らないといけない。 そして、もう対局が開始している。 序盤はフレンチ・ディフェンス、 コステニウクはタラシュ変化を選んだ。 現在、15. Bg3 の後、侯が考え中。 このビショップ引きはいい感じだ。 しかし黒からも色々リソースがありそう。 お互い自分と相手の黒マスのビショップをどうするかが気になる。