Saturday, March 07, 2009

ロード・ダンセイニとチェス

8 時起床。今日は良い天気だ。まさに春。 春となれば溌剌たるアイリスが艶麗たる小鳩の上にきらめくんだったな? と猫に話しかけるも、彼女は朝食に夢中のようだった。 自分は珈琲だけの朝食のあと、いつものあれこれ。 少し本の整理をしてから、昼食がてら散歩に出る。

書店でポケミスの新刊「二壜の調味料」(ロード・ダンセイニ/小林晋訳/ハヤカワミステリ) と、「Cリファレンスマニュアル」(S.P.ハービソンIII, G.L.スティールJr./ 玉井浩訳/SiB access)を買ってから、しばらく散歩。 喉が乾いたので、 途中のカレーライス屋さんで生ビールと、ポーク・カレーの昼食。 食事のあとは秋葉原に行き、 「クレバリー2号店」で(PC の)キーボードを買う。 流石、秋葉原だな、と思うのだが、 この店は一軒まるごとキーボードの専門店。 買う機種は決めていたものの、一応あれこれ実物を触ってみてから購入。 2 万 5 千円もする高級機である。以前から興味があったのだが、 これを機に(?)購入決定。うーん、素晴しい打鍵感。 自宅に戻って、午後は荷物を片付けたり、読書したり。少し昼寝。 夕食はまた近所の惣菜屋で買ってきたものでワインを一杯だけ。 夜は湯船で「二壜の調味料」を長々と読書。

表題作の「二壜の調味料」(「二壜のソース」)は 「奇妙な味」ジャンルの代表的傑作短編として知られていて、 色んなアンソロジィに含まれている。その結末の強烈さからか、 推理クイズのようなものになっているのを見たことがあるし、 確か「パタリロ!」の作者がこの話を短編漫画にしていた。 それはさておき、「モーフィー時計の午前零時」(若島正編/国書刊行会) で初めて知ったことに、 ロード・ダンセイニはチェス・プロブレム作家でもあったそうだ。 そう知って読んでみると、 何度か読んだことのあるはずの「二壜の調味料」の中にさえ、 今さら、「十件の殺人事件にはチェスの一試合に含まれるほどの謎もないよ」 などといった文章を見つけたりして、あちこちにチェスへの言及があるのだ。 それどころか、この短編集「二壜の調味料」には、 チェスをテーマにした「新しい名人」という題名の短編が含まれてもいる。 プロブレム作家なのだから当然かも知れないが、 やはりかなりのチェス好きだったようだ。

明日の夜は京都で会食のため、更新をお休みします。