世界の終わり
先週の週末はトーナメントだったので、 久しぶりの完全休日。ほとんど何もしなかった。 昼寝をして、家事をして、少しだけ本を読んだくらい。 読書は J.G.バラードの「コカイン・ナイト」を読了。 かつてバラードは世界の終わりばかりを書く変な SF 作家だった。 風がどんどん強くなるとか、 雨が止まらなくなるとか、どんどん気温が上がるとか、 とにかくあの手この手で人類を滅亡させ続けていた。 この「コカイン・ナイト」もミステリ仕立てではあるが、 やはりある意味での世界の終わりを描いている。 私が一番好きだった作品は、 何故かあらゆる物質が徐々に結晶化し始めて、 宇宙全体が結晶になってしまうと言うものだ。 タイトルはそのまま「結晶世界」だったかな。 そう言えば、ヴォネガットの小説にも、 通常よりも融点が高い水の結晶(つまり氷)が偶然できてしまい それが結晶の種になることで、 地球上の(そしていずれは全宇宙の)水が全て凍ってしまう、 と言う話があったっけ。
図は先週のトーナメントの私の勝局の中で、唯一のメイト図 (正確にはメイトの一手前)。 普通はメイトのかなり前にリザイン(投了)することが多い。 メイトまで指されるときのほとんどの場合は、 詰められる方も協力するのだと思う。 ところで、チェス好きならすぐに分かるように、 これはマーシャルアタックがヴァイオレントに決まった形だ。 ちなみに、家に帰ってから調べたら、 お互いの 16 手目まで(将棋の数え方で 32 手まで)は、 サイドラインとは言え "theory" だった。 マーシャルアタックはラインによっては、 白黒合わせて 60 手を越えるまで調べられていて、 "theoretical" な定跡として悪名高い。
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