Monday, August 14, 2006

三日目 (1.5) + 1/2 + 0 = 2.0

トーナメントの三日目が終了して、 ナカムラは勿論、6 連勝の 6.0 ポイント。 レイティング 2 位の IM と、3 位の選手も楽々と下し、流石の実力差。 日本チャンピオン K 君、 GM の大器と噂される N 君の高校生コンビとの日米対決が期待されていたが、 今日までのところはなし。 残るは明日の最終日の 第 7 ラウンドを残すのみで、 実現の可能性は低そう。 Z スイス式を良く理解していないので、ひょっとするかも。 ところで、夕方遅くに見かけない外国人が現れ、ふらふらと観戦していたので誰かと思ったら、 水曜から講習会をする予定の GM パル・ベンコー (Pal Benko) だった。 かなり若く見えるので、なかなか気付かなかった。 しかし、エンドゲームの大家として知られるベンコーに、 必敗の終盤をだらだらと続けているところを、 まじまじと見られ、とても気持ちが悪かった。 むしろ、「くすっ」とか笑ってくれた方が気が休まる。 いや、今回はね、絶対投了しない、って決めてるんです。 私だって何の希望もないってことくらいは分かってるんです、 もう投げたい気持ちで一杯なんです、と説明したいくらいだった。

今日の私の午前第一局目、第 5 ラウンド。 JCA レイティング 1800 台半ば(FIDE レイティング 2000 強) の強敵を相手に黒番。 今までの対局相手の中で最も高いレイティング。 序盤、中盤と押され気味ながら、 タクティカルに難しい局面を切り抜け、 終盤は 1 ポーンダウンのビショップ vs. ナイトのエンドゲーム。 全体で、3 時間 40 分に及ぶ激闘の末にお互い残り 1 分程度を残し、 ドロー合意。 お互いにドローのポジションをキープするのは容易だが、 勝ちに行くのが危険、と言う形だった。 中盤から常に相手の方に勝つチャンスがあり、 力から言えば私の負けが当然だったが、 私の方に運があったのだろう。何とか 0.5 ポイントを得た。 頭を激しく使うと、足が疲れる。何故だろう? サンドウィッチをあわてて食べて、16 時から第 6 ラウンド。 さらに最高レイティングを更新する対局相手。 レイティング 1900 台の強敵を相手に白番。 序盤で構想を誤り、中盤のブランダーで R と P + B を交換。 圧倒的に押し切られて、何の希望もないままそれぞれ複数ポーンと B + R vs. 2R の完敗エンドゲームに入る。 普段ならとうにリザインしているところだが、 失礼を承知の上で最後のチェックメイトまで指し切る。 結局、三日目を終えて、(1.5) + 1/2 + 0 = 2.0 ポイント。

初日第 1 ラウンドでも遥かに格上を倒し、 今日の第 5 ラウンドも遥かに格上に引き分け、 ひょっとして僕ってかなり強いじゃん、と勘違いし始めていたのだが、 やはりこの第 6 ラウンドで格の違いを感じた。 後で少し検討に付き合っていただいたのだが、 序盤理論の知識とか、読みの差と言うよりも、 チェスそのものへの理解の深さが違う。 やっぱりまだまだオープンクラスとは、 英語で言うところの「リーグが違う」なあ、と実感。 修行の道は遠い。