Friday, September 01, 2006

放物線

明け方まで雨が降り続き、 久しぶりに涼しい夜だった。 ずっと家にいて、あれこれの雑用を片付けていた。 夕方になって、買い出しに出る。秋の気配。 秋来ぬと目にはさやかに見えねども。 本屋で「殺人者の放物線」(アンドレア・H・ジャップ/ 藤田真利子訳/創元推理文庫)と、 「ハマースミスのうじ虫」の新訳(W.モール/霧島義明訳/創元推理文庫)を買い、 ワイン屋さんへ。 注文していたワインを受け取って帰る。 夕食にはスパゲティ・アラビアータと、 ポテトサラダを作った。

夜は「殺人者の放物線」を読む。 天才的女性数学者が FBI からの依頼を受けて連続殺人犯を追う、 と言う今までありそうでなかった設定。 天才的能力を持ちながら大学に残らずに、 統計分析と予測をビジネスにして隠遁生活をしている、 というヒロインの造型が興味深い。 このシリーズの原書は既に 6 作出版されていて、 これはその一作目の初翻訳。 米国在住のフランス人である著者も科学者で、 食の安全についての啓蒙書を書いたり、 NASA で働いたり、 TV 番組のシナリオを書いたり、 パトリシア・コーンウェルのミステリを仏語に翻訳したり、 色々なことをしている才女らしい。 うーむ、おかしな人がいるものだ。 「ハマースミス」の方は言わずと知れた古典で、 女王陛下もお気に入りだと言うイギリス・ミステリの傑作。 新訳が出たので再読してみようと思って買った。

今は東京の晴海あたりで働いているらしい、 万能のネットワーク・ハッカー、N 氏から連絡。 9 月の下旬に京都に逃避するから、夕食でも一緒にしようとのこと。