Monday, October 09, 2006

数とはいったい何でしょう?

月曜日は衣笠で文系講義二連続。 生協食堂で昼食をとってから、「数理の世界」。 しばらく「数」について話すことにする。 今日は高校までに習った色々な数の「定義」(?)と、 そのどこがおかしいかと、どこがもっともらしいかを説明し、 最後にペアノの公理系による自然数の定義を紹介した。 続いて、「情報の数理」。 コードの平均語長とか、一意復号可能性とか。 今日もふらふらになって、四条大宮までバスで帰る。 夕食は御飯を炊く元気がなく、 ベトナム麺を茹でて偽フォーみたいなものを作った。 食後に、アンドレ・ペレのサン・ジョセフと、 チーズはミラベラ。癒される。

生協で買った本。「西洋哲学史 古代から中世へ」、 「西洋哲学史 近代から現代へ」(熊野純彦著/岩波新書)。

クラムニク vs. トパロフの第 10 局はクラムニクの勝ち。 今度はトパロフが全く冴えなかった。 ブランダーとされる 24. ... f6?? は、 クラムニクが攻めこんでいったことが心理的に効いたのかも知れない。 私はチェスソフトを使いながら観戦していないので、 25. Nd7 が実際に指されるまで、 これはトパロフの罠なんじゃないか、と思っていた。 いかにもきな臭い雰囲気なので。 単にフォークを見逃しただけではないとは思うが、 結局はトパロフの変調だったようだ。 サイコロジィに全てを帰する観戦態度は好きではないものの、 世界タイトルマッチはどうしてもそこがポイントになる。 対局者二人ともが、 プレッシャーと対局の心理学についてのグランドマスターでもあるわけだし、 一方では最も大きなプレッシャーがかかるマッチでもある。 複雑かつ巨大な力がバランスした、極めて不安定な状態なのだろう。 これで後 2 局を残して、5.0-5.0 のタイ。 目の離せないマッチになったことだけは確かだ。