Sunday, October 08, 2006

the hardest player to beat

朝食は珈琲とベーグルを半分。 今日の仕事は明日の講義の準備。 世間は三連休だそうだが、R 大では明日の祝日も平常営業。 この文系講義二つは昨年も持ったものなので、 昨年のノートを昨年の反省のもとに追加変更するのと、 アクティヴに話せるようにおさらいしておくのが主。 一から始めるのではない分、比較的に準備は楽。 昼食は鮭炒飯にしてみた (実は昨日、鮭を大量に買ってしまったので)。 午後は PC の定期フルスキャンをしつつ、読書など。 「自由論」(J.S.ミル著/塩尻公明・木村健康訳/岩波文庫)の続きと、 「西洋音楽史」(岡田暁生著/中公新書)。 「世人は、天才によって人物が人を感動させる詩を書き、 また絵画を描くことができるという場合、 天才をよいものと考える。しかし、天才の真の意味、 すなわち思想と行動とにおける独創性という意味においては、 ほとんどすべての人々が ― 天才など何も感嘆すべきものではないとは誰も言わないにせよ ― 心の底では、 自分たちは天才がなくても充分やってゆけると考えているのである…」 (「自由論」、第三章「幸福の諸要素の一つとしての個性について」より)。 講義の準備の合間、合間に少しチェロを弾く。 バッハの無伴奏一番プレリュード。 夕食は冷蔵庫のありあわせパスタ。 夜も講義の予習を少し。

なんと昨夜はクラムニクが第 9 局を敗け、 ポイントで 4.0-5.0 と逆転された。 クラムニクは第 8, 9 局と続けて落とし、 特に今回の第 9 局は素人目にも、負け方が悪い。 時間に追われると、 世界最強のディフェンダでもこんなことになるんだな、 と少し悲しくなるような終盤だった。 正直に言って、ショック。 トパロフは常に前半が悪く後半から調子を上げてくるタイプだそうだし、 今の状況の心理的プレッシャーを考えれば、 これでクラムニクがぽっきり折れてしまう可能性もある。 なんとなくレイキャヴィクでのスパスキーを思い出さないでもない。 これでマッチの行く末は決まった、と思っている人も多そうな気配。 しかしこれでは、トイレ問題のクレームが「絶妙手」だった、 と言うことになってしまうではないか。 クラムニクのファンとしては、ここでこそ持ち堪えて、 さすがマッチでカスパロフを倒し、 「世界で最も倒し難い棋士」とカスパロフに言わしめた男だ、 と言うところを見せて欲しい。