Thursday, December 28, 2006

第三日(後)、 「働かない」/ "lifehacker"/牛蒡

昼食後は合間に ruby をいじったり、 プロブレムを解いたりしながら、読書。 「働かない」(T.ルッツ/小澤英美・篠儀直子訳/青土社) を読んでいるところに、amazon から注文していた本が届く。 "lifehacker" (G. Trapani/ Wiley Publishing). タイミング良く、「働かない」と正反対にある、 仕事中毒礼讃、働き蜂万歳、みたいな本が届いた。 しかし良く考えてみれば、ライフハックの真髄とは、 いかに無駄な労苦を除き、いかに上手に生きるかにあり、 その意味では怠け者の思想である。 最近、街の本屋でも「ライフハック」本を見かけるようになったが、 その余裕のない能率向上テクニック集ぶりが、どことなく、貧しい。 人生をハックすることは、労働をハックすることとは違う。 良く生きることは、どんな問題よりも難しい。 オスカー・ワイルドは、 自分の天才の全ては(作品にではなく)生活に用いた、と言った。 究極のライフハッカーだったのかも知れない。

夕方、近所のワイン屋にチーズなどを調達に行く。 年の瀬とは言え、まだまだお忙しそうだった。 せっかくパジャマから着替えたので、 そのままの姿でしばらく家で時間をつぶしてから、 「働かない」を持って近所のバーに夕食に行く。 こちらもお忙しそう。予約の電話がじゃんじゃん入っていたので、 食事だけして早めに切り上げる。 百合根、椎茸、合挽きミンチ、チーズのキッシュと、 鴨胸肉のソテー。つけあわせの牛蒡が美味しかった。 子供の頃は牛蒡が好きでなかったのだけれど、 大人になってみると大好きな野菜になり、 例えば、鯛のあっさりした煮つけなんかに牛蒡がついてないと、 まあなんてことでしょう、と思ったりする。 今夜から急に冷えてきた。猛烈に寒い。 ひょっとしたら明日は雪になるかも。