大学基金
今日も今日とて地獄起き。 午前も午後も採点作業。夕方終了。 今日はキャンパスで入試自体も行なわれているので、 駅からのバスは行きも帰りも、膨大な数の受験生と一緒だった。 家には18 時半くらいに着いて、近所のワイン屋で買い物をし、 ついでにベンガルカレー屋で夕食。
地獄起きの毎日が続くが、明日はようやく寝坊が出来る。 明日は採点業務の谷間で、午前は採点なし、午後は学科会議のみ。 金曜、土曜は再びフルに採点業務。
今日の読書。「勝者のポートフォリオ運用」(D.スエンセン/次世代年金実務家ネットワーク訳/金融財政事情研究会)。 タイトルはインチキっぽいが、内容は至極真面目な資料。 イェール大学基金の過去二十年に渡る運用の、運用者自らによる詳細な記録。 大学の基金を市場で運用して、 資本をインフレに負けないよう保持するばかりか、 運用益を大学運営の補助金に充てることは、 世界ではけっこう普通に行われている。 イェール大学の基金の規模は 70 億ドルを越えているそうで、 これが年利数パーセントででも運用できれば、 授業料も入学費もいらないんじゃないか、と思ってしまうところだが、 スエンセンは二十年間を平均年利 17 パーセントで運用したそうだ。 大学基金を積極的に市場で運用することには、 日本ではまだまだ抵抗がありそうだ。 とは言え、日本の大学もファンド運営の才がないわけではない。 例えば、国債より低い利率の学校債を発行している私学があるそうだ。 その大学が日本国より長持ちするほど大安泰でない限り、 この学校債を売って得た資金で直ちに同じ満期の国債を買い直せば、 資金ゼロかつリスクゼロで魔法のように大金が生まれる。 ファンタスティックな運用方法だが、 この利益が「愛校心」とか「金融リタラシの欠如」の現金化であると思うと、 ちょっと気持ちは悪いね。
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