御祝儀
9 時起床。今日の京都は終日、温かい雨。春雨だろう。 キッチンで珈琲とバゲット二切れとクリームチーズの朝食を取りながら Fritz とチェスをしていると、 執事が降りてきて来月以降の光熱費の支払い方法を教えてくれる。 いよいよ明日が結婚式なので色々とあるのだろう、どこかに出かけて行った。 昼食にはオムライスを作る。 午後は講演の準備。OHP シートを作ろうと思っていたら、 会場は書画カメラだと言うので、紙に作り直す。 書画カメラって高価な割にクリアに映らないし、不便で、 数学の講演にとって良い所が一つもないように思う。 多分、コンピュータ入力の投影が主な機能で、 書画カメラ部がオマケでついているからだと思う。 他の分野からすれば、 今時、コンピュータでプレゼンテーションしないなんて、 時代遅れもはなはだしいのだろうが。 夕食は御飯を炊いてだしを引き、 回鍋肉と大根と長葱の味噌汁。
これもつい先日のこと、
執事の両親から御祝儀が届いたと言う話をしていた。
Hara:「御祝儀って当日に受付で渡すんじゃないの?」
Butler:「普通はそうなんですけど、肉親とか親しい人は先に渡すんですね。
本来は、式場で御祝儀を渡すのは滅多に会えない人だけなんですよ」
H:「へええ、そうなんだ。初めて知ったよ。
じゃ、僕なんかも毎日顔を会わせてるんだからさ、
先に渡しておくのが本式なわけ?」
B:「そういうことになりますね。
でも、式場の受付で自分だけ御祝儀袋出さないってのも、
いやな感じじゃないですか。だから普通でいいですよ」
H:「いや、僕はそういうの全然気にならないから。
先に渡せるならずっとその方がいいよ」
B:「ちょっとは気にして下さい…」
H:「じゃ先渡しする。相場はいくらくらい?」
と言うような会話をして、金額の相場を新郎本人から直接に聞き、
御祝儀を用意する。
H:「はい、これ。御祝儀」
B:「ありがとうございます。あの…他とまぎれないように、
封筒に裏書きしてください」
H:「あ、そうかそうか、ダーコー。ちょっと待ってね、はいはい、と」。
B:「そうじゃなくて!名前書かなくても、
京都銀行の封筒は博士だけですから!
金額ですよ、金額!!」
H:「あ、そういうこと?」
執事は、俺がいなくなってもこの人は大丈夫だろうか…、 と言いたげな顔つきをして、退場した。
<< Home