Q vs. R
今日も選挙カーで目を覚ます。 最後のお願い、だそうだ。本当に最後にして下さい。 寝床で姿勢を変えている内に、NTT から電話。 光ファイバの敷設工事の順番がようやく回ってきた。 ついに我が家にも光が。 朝食には随分遅い時間になってしまい、 珈琲、パンを一切れ、クリームチーズの朝昼兼食。 今日の京都は曇りときどき雨。気温もやや低い。 午後、寝間着のまま暮らすには寒いので、 寝台に入って本を読みかけたら、 布団の冷たさが気持ち良くてそのまま眠ってしまい、 気付いたら夕方になっていた。 まだぼうっとしたまま、買い出しに出る。 本屋で本、ワイン屋でロゼのシャンパーニュ、 スーパーで食材を買って帰る。 夕食には肉じゃがを作った。 自動的にあと二食は肉じゃが。
就眠儀式として考えているエンドゲームが、 クイーン vs. ルークのセクションに入った。 盤上に 4 つしか駒がないのに、とても難しい。 ポーンのないエンドゲームでは、 ビショップとナイトだけで詰めることが良く話題になるのだが、 実際これはそんなに難しくないし、 実戦で現れる可能性はほぼゼロである。 本当に難しいのは、このクイーン対ルークの終盤。 どれくらい難しいかと言うと、グランドマスターどころか、 世界チャンピオン級でも間違うくらい難しい。 カルポフのコーチ、ザイチェフの逸話によれば、 1980 年代半ばにアムテルダムであったトーナメントでのこと、 あるコンピュータセンタをカルポフが訪ねた。 そこにクイーン対ルークの終盤を指すコンピュータ・プログラムがあり、 当然、一つやってみないか、と言うことになった。 第 12 代世界チャンピオン、 カルポフがクイーン側を持ってチャレンジしたが、 画面に詰みまでの手数が表示されてさえいたにも関わらず、 50 手以内に詰められなかったそうだ(ポーンがなくなってから、 50手以内で詰められないとドロー)。 まだ話はここで終わらない。 丁度、そこに居合わせたのがカスパロフである。 「おい、俺にやらせてくれよ」と始めたのだが、 カスパロフも詰めることに失敗したと言う。
その悪魔的な難しさをちょっぴりでも味わっていただくために、 左の局面はいかが。Q vs. R 問題の基本とされている形。 将棋を知っている方なら誰でも考えられます。 白が先手で黒を詰めて下さい。 クイーンは飛車と角を合わせた駒、ルークは飛車。 チェス独特の「ステイルメイト」のルールを説明するために、 誤答を一つ挙げておく。 1. Qf8? は、1. ... Rg6+ 2. Kf7 のあと、2. ...Rf6+! と王手するのが妙手で、白は R を取らざるを得ないが、 取ったところで、次に黒が王様を動かす手がない。 これはステイルメイトと言うドロー。 今、王手をかけられていなくて、 どの駒も動かせないとき、チェスでは引き分けになる。 これを回避して詰めるにはどうすれば良いか。
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