大人の味
午前 8 時起床。パンが切れたので、珈琲だけの朝食。 午前、午後と論文の査読に励む。 あまり関わりあっていては自分のことが出来ないので、 今日の内に集中して最後まで見ることにする。 昼食は野菜のスープと、アーリオオーリオ。 夕方になって食材など買い出し。 夕食は御飯を炊いて、目玉焼きとソーセージ、野菜のスープなど。 私は目玉焼きにはベーコン派だが、 タスマニアの粒マスタードを試したくてソーセージにしてみた。 工業的な似非マスタードに慣れた舌には新鮮な大人の味。 シンプルと言うか複雑と言うか、表現し難いが、 これが本当のマスタードだったのね、と感動。 残りの御飯は明日の昼食のおむすびになる予定。
「ジェニィ」(ポール・ギャリコ/古沢安二郎訳/新潮文庫)、読了。 猫好きの涙腺をゆるめずにはおかない泣かせ系の猫文学としては、 随筆界の「ノラや」(内田百間/中公文庫)、 絵本界の「100 万回生きたねこ」(佐野洋子/講談社)と並んで、 小説界を代表する名作。 私自身はそれほどの猫好きではないので(飼ってはいるけど)、 ほろりとした程度ではあったものの、心あたたまるいいお話だった。 ギャリコは映画「ポセイドン・アドベンチャー」の脚本家、 として知られているが、 「雪のひとひら」(矢川澄子訳/新潮文庫)など、 泣かせるいいお話が得意だ。 ただ、倫理的にまっとう過ぎるという欠点はあって、 こういう素直さは寧ろ、 かなり大人になってからでないとまっすぐに味わえないだろう、 とは思う。
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