Thursday, September 20, 2007

美人像

仙台に移動。 二本の新幹線に乗っている時間は合計 4 時間ほどなので、 うまく行けば 5 時間くらいで現地に着く。 半日がかりではあるが、仙台は意外に近かった。 夕方、 瞬間的に数学者密度が日本一に急上昇しているはずの仙台に到着。 新幹線の中で読んでいた V. ウルフの「ダロウェイ夫人」(丹治愛訳/集英社文庫)を、 ホテルの部屋で読了。 プルーストの内容をジョイスが書いて、 普通の小説の長さに圧縮したような感じだった。 私のイメージでは、 クラリッサはゲルマント公爵夫人と同じヴィジュアル。変かな? 単に私の思う美人像にそれほどヴァラエティがない、 と言うことか。 ピーター・ウォルシュも、 それほど繊細ではないとは言え、何となくスワンに似ているように思う。

メキシコ第六ラウンドで唯一、勝負がついたのは Gelfand vs. Morozevich (1-0)。 モロのエクスチェンジ・サクリファイスが炸裂。 しかし、結局ポジションの利がマテリアルの利に見合わず、 ゲルファンドが押し切った。 本当に 19. ... Rxe3!? 20. fxe3 の段階でバランスしているんだろうか。 気持ちは分かるが、流石に無理なんじゃ… でも、それもモロ様。優勝争いからは脱落したと思うが、 面白い盤面に期待したい。 これでゲルファンドがアナンドとともにトップに立った。 カスパロフが自分の着手を自慢して、 「この手はゲルファンド 10 人でも思いつくまい」なんて書いたりするものだから (Kramnik-Kasparov, 16. ... Nc7!, London BGN Wch(8) 2000)、 何となくゲルファンドって冴えないイメージだが、 勿論いつ世界チャンピオンになっても変ではない、 トッププレイヤである。