Jitterbug Perfume
午前中に秋の東京を出て、まだ夏の京都へ。 新幹線の車中では、「悪魔はすぐそこに」(D.M.ディヴァイン/山田蘭訳/創元推理文庫) を読む。 イギリスの大学を舞台にした渋いミステリ。 主人公はまだ若い数学の講師で、 偉大な数学者だった父に比べた自分の無能さと、 極めて優秀でかつ美貌の経済学者の恋人との関係に、 うじうじと悩みながら、 父を死に追いやった過去の醜聞事件と関係があるらしい現在の殺人事件を探る、 と言うお話。 著者は大学職員だったそうで、 さすがに運営、人事など大学の舞台裏に詳しい。 秋には、こういう地味めの英国産ミステリなんかどうでしょう。 ポートワインにマイケル(マイクル)・イネスなんか、ばっちりかも。 関係ないけど、新幹線の隣の席がイギリス人らしき女の子のカップルで、 新横浜くらいまでいちゃいちゃしていて、気が散ってしょうがなかった。 窓際の小さい方が寝てしまってから、 私のすぐ隣りの大きい方はトム・ロビンスの「香水ジルバ」 のペイパーバックをずっと読んでいた。 いかにもだな、と思った。 そして、「ジルバ」と言う言葉が、 英語の"Jitterbug" の訛りなのだ、 と言うことに初めて気付いた。
「香水ジルバ」も読み返してみるか…などと思いつつ、京都に帰ってきた。 蒸し暑い。やはりまだ夏だ。 夕方からは雨も降り出した。 食材を買いに外出。ついでにワイン屋で注文していたものを受け取る。 料理をする元気がなくて、 夕食は冷凍の王将餃子を焼いて食べる。 まだ残っていた贅沢赤ワイン。 食後に珈琲と、頂きもののパスカル・カフェのチョコレート。 スイーツに愛がないもので、有り難みが分からなくて申し訳ないのだが。
明日が夏休みの最終日。 明後日水曜日からいよいよ新学期スタート。 憂鬱だなあ。早くお正月にならないかなあ… せめて明日はゆっくり暮らそう。
メキシコは第 9 ラウンドを終えて、 アナンドが 6.0 ポイントの首位、 続いてゲルファンド 5.0 で二位、 クラムニク、レコ、グリシュクが 4.5 ポイントで三位につけている。 第 9 ラウンドから、モロゼヴィッチ vs クラムニク(1-0)の盤面。 エンドゲームに入ったところ(28. Ra2 Bg7)。 黒が弱いポーンを悪い形で守っている分、 やや白の方が指し易いかな、とくらいにしか私には見えないのだが、 このあとモロゼヴィチがあっさり勝った。 この局面の時点で、実は既にかなりの差なのだろうか。 少なくともクラムニクらしからぬ形の悪さではある。 このクラムニクの負けもあって、 ますます次の第 10 ラウンドが重要になった。 事実上、アナンド優勝が決まってしまうか、 あるいは終盤ラウンドに至って混戦するか。
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