あわさかつまお/あつかわまさお氏、逝去
8 時起床。珈琲だけの朝食のあと、すぐに出勤。 午前、午後と入試採点。 今日は早く終わったので、すぐに帰る。 お風呂に入って、湯船で "SICP" を読書して、 しばらく仮眠をとる。 夕食はまたおでん。フィシェのブルゴーニュ・ルージュを一杯だけ。 食後に珈琲と、昼間採点会場でもらったカステラとどら焼き。
子供の頃、 G.K.チェスタトンのブラウン神父シリーズの短編全てを読み終えてしまったときだろうか、 私が初めて「ああ、もうこの作家の新しい作品が読めないのか」 と言う深い悲しみを知ったのは。そして、その悲しみが癒されたのは、 泡坂妻夫の亜愛一郎シリーズを発見したときだった。 まさしく、チェスタトンが日本人として甦ったような作風で、 次の作品、次の作品と楽しみにして読んだものだ。 そのあと、泡坂氏がチェスタトンの持つ画家のような詩情の代わりに、 連城三紀彦を思わせる情緒を表現できることも知り、 手に入るほとんど全ての作品を読んでしまった。 泡坂氏が本名の厚川昌男として、 紋章上絵師という伝統職人であることや、 高名な奇術考案者でもあることを知ったのはそのあとだったが、 世の中には大した人間がいるものだと思ったことである。 一昨日の 2 月 3 日、東京でお亡くなりになったらしい。残念だ。
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