Thursday, February 12, 2009

ドライバ / Rowson 対小島の終盤

8 時起床。鞄にドライバセットを入れて、すぐ出勤。 10 時から院生と修論の添削指導。 さらに追試の採点と評価報告をしてから、学生食堂で早めの昼食。 午後は手直しした修論を返してもらって、少し指導。 そのあとは、廃棄予定のノート PC 三台とタワー型 PC 二台をドライバで分解。 ハードディスクを物理的に破壊する。 他に大型モニタ二台、無停電電源、ハブなどあれこれをまとめて、廃棄の申請。 あとは書類などが少し残っているだけなので、 いつでも研究室を明け渡すことが出来る。 夕方、帰宅。お風呂に入って、少し午睡。 夕食は手抜きのボロネーゼソースでリングイネ。 フィシェのブルゴーニュ・ルージュを一杯だけ。食後に珈琲。

明日の夜は入試採点終了の宴会のため、更新が遅くなります。

"New in Chess" の最新号の "Rowson's Review" は やはり、 「終盤の不安」と題して終盤本の特集だった。 Dresden 2008 で日本チャンピオンの小島君が Rowson に黒番で快勝したのだが、やはり、悔しかったのだろう。 文章にそれが滲み出ているように思われた。 終盤本は記憶すべき色々な理論を説明するが、 実戦の終盤でクリティカルなのはそこではないのだ、 と苛立たしげに述べている。「実際、私がいらいらするのは、 プレイヤが終盤のある特徴を『理解していない』、 『知らない』などと、批評家が書くときだ。 と言うのも、これは対局下の状況の強い影響力を無視しているからで、 誰でも対局のプレッシャの下では簡単に馬鹿になるものなのだ……」。 この文章のあと、G.Flear の本を取り上げ、 その中で Rowson-Kojima の終盤を解析している。

同じ文章の最初の方で、なるほど、と思う逸話が書かれていたのでそれも紹介。 数年前、A.Rustemov と話しているときに Rowson が、 「自分はルークエンディングを本当に『理解して』いなかった」 と嘆いたところ、Rustemov は次のように言ったそうである。 「その考え方は間違ってるよね。 実際は主に読み(calculation)の問題なんだから」。