Thursday, August 17, 2006

夜と朝のような青と白

まだ復調に至らず。 午前中は、風邪かなと思ったほどだった。 昼食もやむなく外食で済ませ、午後も昼寝。 午睡の範囲を越えた長い睡眠で、しかも悪夢を見た。 夕方、暗くなる頃に目覚める。今日はもう外出したくなかったが、 猫の餌がなくなっていたので、やむを得ず、西友まで買い出し。 ついでに食材も少し買って、夜はオクラのパスタを作ってみた。 冷えた白ワインを一緒に少しだけ。 疲れているときは酸味が身体に染み入るようで、ありがたい。 食後に珈琲。明日には復帰できそう。

他人の夢の話ほどつまらないものはないのに、 何故か自分が見た夢の話はしたくなる。 私は、夢に深い意味があるとは思わない。 例えば、本人の隠された欲望を反映しているなどとは、 まるで信じていない。 と言うのも、私が見る夢はほとんど自明で、 最近の出来事や目にした文章が単に (非論理的な文脈で)ミックスされているだけなのだ。 一度くらいはフロイトが症例として挙げたような、 巧妙精緻な夢を見たいものだが。 こんな夢を見た。

7 は孤独な数です、孤独を知る者は、泣きません。 そうですか、僕は 9 が好きです。 そんなことを話しながら、私は真賀田博士らしき女性とチェスをしていた。 3 が好きだと言う人も知っています、と言うと、 まあ先生、なんてことでしょう、と彼女が怒ったように言う。 チェス盤は青と白、駒の色も青と白だった。 彼女は黒々とした瞳をして、不気味なほど色白で、 薄緑色のサマードレスを着ていた。 両手は二匹の小さな白い蜘蛛のようだった。 序盤早々で、7 手目だったかも知れないが、 必然的にほとんど全ての駒を交換せざるを得なくなり、 残りは盤面に散ったポーン以外には、 ビショップとナイトだけになっていた。 とても難しいエンドゲームで、どうしても先が見えない。 悩んだ末の決断でビショップを動かすと、 彼女は 1 ナノ秒も考えることなく、 ほとんど私と同時にナイトを動かし、 そうすると、先程と全く同じ盤面になっている。 これが延々と、いつまでも、いつまでも、繰り返される。 彼女は両手を、テーブルに全部の爪を立てるように、 チェス盤の前に揃えて置いていて、 感情のない目でこちらをじっと見つめていた。