Saturday, August 19, 2006

幸福について

そろそろ数学を考えたくなってきたが、月曜日まで我慢しよう。 今日も私の基準では「早朝」に起きて、 午前中は珈琲とジュースの朝食をとってから、読書。 昨日に続いて、G.K.チェスタトンの「木曜の男」を読む。読了。 うーむ、やはりチェスタトンは詩人であり、同時に画家だ。 私の持っている創元推理文庫版のこの本は 1981 年に刷られたもので、 ほとんど四半世紀所有してきたが、 なんと昨日まで翻訳者は福田恆存だと信じ切っていた。実際は吉田健一。

昼食は昨日作っておいたペスト・ジェノヴェーゼでバジルのソースのスパゲティと、 パセリのオムレツ。 本当はスパゲティでなく、リングィーネを使うのが正しいらしい。 こういうお決まりみたいなものは大抵が、 理由が分からなくても必ずそれが一番なものだ。 料理には、なるほどそういう理由か、と納得するようなことも沢山あるが (例えば、バジル・ソースと茹でたパスタはボウルで混ぜましょう、 何故ならこのソースは加熱すると分離し、 また香りも損なわれるからです)、 一方では、何故そうなのか良く分からないこともある。 思うに、伝承のレシピは、 美味しさと言うあやふやでわけの分からないものに対する、 試行錯誤の末に濾過された解答なので、 時に、ロジックで支えられた一般論とは無縁なのだろう。

午後も読書。 「幸福について」(ショーペンハウアー著/橋本文夫訳/新潮文庫)。 夕食には、鰻ざく風に調理した出来合いの穴子を使って、 散らし寿司を作った。 酢飯が冷める間に、お風呂に入る。 お風呂から上がって、 昨日近所のワイン屋さんのセールで買った、 マルセル・ダイスのリースリングを一杯だけ。 その後、穴子散らしの夕食。食後はチェスの勉強を少し。