ディスカバー・キョート6(下鴨神社の御手洗祭)
8 時過ぎに起床。少しファイナンス仕事をして、 洗濯と掃除機がけ。今日も外は、真っ白に燃えるような暑さ。 何だか今年の夏は例年とは違うように思う。 光線の強さが尋常でないような。 昼食は「王将」の餃子。午後はゆっくりと講演の準備など。 夕食は冷麺。具は茹で卵と長葱。 食後に冷たい珈琲。
昨夜は、 下鴨神社の 「御手洗(みたらし)祭」に行った。 御神水が湧く御手洗池で足を洗って禊をする、と聞いたので、 それは一所懸命に足を洗わないといけないな、 と思って行ってみることにした。 神社に到着すると結構な人出、 その中で大勢の人が集まっているあたりが御手洗祭らしかった。 浴衣を着た美女がひっそりと池の水辺でさらさらと白い足を洗ったりして、 人に言えない思い出に物憂げにしていたりするのだろうな…… などと想像して、流石に京都の祭は奥床しくもエロティック、と思っていたら、 なんとこの大勢がみんな膝上までまくり上げて、 ざぶざぶと池に入って向こう岸まで渡るのである。 勝手なイメージを壊された腹いせに、 京都と言うと「しっとり」とか「はんなり」とか想像しがちだが、 実際の京都にそんな繊細な感性があるのかどうか疑わしいものだな! と舌打ちをしつつ、私もざぶざぶ、ざぶざぶ、と池を渡って行く。 思ったより池は深く、まくり上げたジーンズの端が濡れてきた。 どうやら、池の中ほどのあのあたりの蝋燭から火をもらうらしい。 ちなみにシステムは、池に入る前に竹籤の先につけた小さな蝋燭を受け取り(200円)、 池の途中で火をもらい、向こう岸についたところでその蝋燭を立てる、 という仕組みだ。 池の水はかなり冷たい。ひんやりと言うレベルではなくて、冷たい。 池の深度は一番深いところで私の膝より少し上くらいか。 水は飲めるくらい綺麗だし、 足元もなめらかな石が敷き詰められた感じで危険はない。 小さな子供から老人まで大勢でぞろぞろと池に入っていくので、 もう神事なんだか水遊びなんだか分からないと言うか、 インド新年ガンジス川中継と言うか、 「とん祭」とまでは行かずとも一種、奇祭である。 手に蝋燭の火を持って人を掻き分け冷たい池を渡っていたら、 ひょっとしたら三途の川と言うものは、 こういう賑やかなところなのかも知れないぞ、と思った。 本番では六文くらい出しても渡し船を頼みたいものだ。
例年土用丑の日の祭らしく、 今年はその7月24日(木)から27日(日) の早朝 5 時半から夜の22時半まで開かれている。 屋台も沢山出ているのでお祭気分も味わえる。 今週日曜日の夜までなので、御興味のある方はいかが。 人が少ない時間に行くと、また別の趣きがあるかも。 膝上まで裸足になれる格好で、 タオルを持参されるとよろしかろう。
ところで、京都の人なら誰でも知っていることなのかも知れないが、 「みたらし団子」はこの御手洗池の水の泡を象ったものなのだそうだ。 何となくああ言うタレにつけた感じのことを「みたらし」 と言うのかとこの年まで勘違いしていた。
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