Sunday, November 23, 2008

車と天幕

7 時半に起床。少し風邪っぽい。 くしゃみ少々、鼻水少々、頭痛少々。 右手首も少々痛いし、それぞれは大したことがないが、 全体に体調不良。カフェオレだけの朝食。 午前中は朝風呂に入ったり、趣味のプログラミングをしたり、 とのんびりしていた。 最近は Lisp (の Scheme 方言)で遊んでいる。 考え方が違って面白い。 C とは別の意味で計算機自体に近いと言うか、 プリミティヴな気がする。 Lisp がどんなものか大体は知っているが、 以前からずっと本格的に勉強したかった。 格好悪いことにとても忙しくなってきたので、勉強を始めた。つまり逃避だ。 昼食は舞茸とベーコンのマヨネーズ和えのスパゲティ・アーリオオーリオ。 食後に珈琲。午後はほとんど安静にしていた。 夕方から会食のため外出。 もう言うまでもないかも知れないが、 明日の勤労感謝の日の振替休日も普通の授業日ですよ。

最近は就寝前に「アナバシス」(クセノポン/松平千秋訳/岩波文庫) を数章ずつ読んでいる。 キュロスが死んだ上に部隊長たちが皆、謀殺され、 ギリシア兵一万余が敵地のただ中に残されて、 あらゆる面で絶体絶命、 あとは故郷を思いながら呆然と死を待つばかり、 となった絶望の一夜に、ただの一兵卒だったクセノポンが立ち上がる。 ミラクルリーダーの誕生、 そしてギリシアまで六千キロの大撤退戦の始まりである。 このときクセノポンが、明るい面を数え挙げて兵士を鼓舞したあと、 一番最初に提案する行動が、自軍の車と天幕を焼き払うことなのだ。 車は最適の退路を選ぶのに邪魔になるだけであり、 天幕は運ぶのが厄介な上、戦にも生きるのにも役に立たない、と。 さらに、武器と料理道具以外の荷物を全部捨てさせる。 やはり危機や、大きな変化にあって生き残りを計るときは、 兎に角、小さく軽く鋭くなることが重要だ。 なかなか難しいことではあるが、 誰にも車と天幕を捨てなければならない事態はありうる。