問題解決
今日も寒い。 昼食のサンドウィッチを作って、出勤。 個研で昼食を済ませて、 13時から来週から始まるシンポジウムの最終打ち合わせ。 振り返れば、もうこれで 6 年目、 最初からコミティに参加しているが早いものである。 A 堀先生によれば、 この国際会議のプレスティジはかなり高くなっているそうな。 本当? ともかく、毎年、この大きな山が終わって、 ようやく春休みらしい気分になれる。 ちなみに、 こちらが今回のシンポジウムの専用サイト, Stochastic Processes and Applications to Mathematical Finance 2006. 私も講演者の一人だけれど、 確率過程ともファイナンスとも何の関係もない話をする予定で、 今から憂鬱。
午後の会議の分、後ろにずれて夜も少しお仕事。 今日、購入した本は、「ジョエル・オン・ソフトウェア」 (J. Spolsky 著/青木靖訳/オーム社)と、 「問題解決への数学」(S.G.Krantz 著/関沢正躬訳/丸善)。 ソフトウェア開発のマネジメントをやっているわけではないが、 人生はソフトウェア開発とそのマネジメントそのものなので、 必読かと。 Krantz はこの分野の新たな名著の一つでもあり、 問題解決は私の人生のテーマの一つなので。 買わずじまいだったのだが、ふと生協の本屋で発見して購入。 どこかで見た名前だと思ったら、 数学の英語論文の書き方の指南書で有名な Krantz と同一人物ですな。
夕食にはまた小麦粉から餃子を作る。
餡は豚肉、白菜、韮。
皮も円形にうまく出来るようになったし、
手際もかなり良くなってきたが、
全体としてはまだまだ改善の余地がある。
特に、
もっと丸っこい、ぷっくりした感じにしたいのに、
焼き餃子のイメージに引きずられてか、
蜜柑の房みたいな形になってしまうのが問題。
やはり最後まで残る課題は包みか…
まあ形はともかく、
二回に分けて茹でて、茹でたてを食べよう、
と思ったら、黒酢が切れている。
やむなく、普通の米酢と醤油で。
料理と食に関する本は私の蔵書の中では、
比較的多いカテゴリーに入る。
今のところそれほど優先順位は高くないが、
いずれは「祇園書店」とむこうを張るくらいまで…、
と目標は高い。
左はその中で比較的、高尚そうな部分の写真。
"Proust, La Cuisine Retrouvee",
デュマの「大料理事典」、
雑誌「現代思想」の料理特集、
などが目につく。
他の棚ではもっと実用的なものが大半。
料理は科学であると同時に、
どこかしら魔術的なところもある。
私の好きな小説に、「料理人」(ハリー・クレッシング/一ノ瀬直二訳/ハヤカワ文庫)
と言う「奇妙な味」ジャンルの物語がある。
私は傑作だと信じているが、あまり人から聞いたことはない。
コブと言う名前の小さな平和な町に、
黒づくめの服を着た、
異様に背の高い痩せた男が自転車に乗ってやって来る。
コンラッドと名乗るその男は超絶的な料理の技術を持ち、
町の人々の心を静かに捉えてゆく。
それと同時に、町は奇妙に変化してゆく…
と言う、それだけのお話である。
原書はランダムハウス社から出版されたが、
著者の情報は、変名であると言うこと以外に何も明かされていない。
よほど、この小説の出版に自信があったことは確かだろう。
こんな小説を書けるところからして、
有名作家が別のペンネームを利用して書いた可能性が高いと思う。
ただ私はアメリカ文学に疎いので、誰が正体かを推理することはできない。
料理はかなりの部分、サイエンスでもある。
和書では思いつかないが、洋書では以下が有名な本。
"On Food and Cooking --- The Science and Lore of the Kitchen"
(H. McGee).
私が持っているのは、2004 年度に出た改訂版で、
真っ赤なカバーがかかっているもの。
初版は 1984 年で、20年ぶりの完全改訂版だとのこと。
時々、暇なときに、
でたらめに開いたページのあたりを読んだりする。
和食についてのこういう本があればいいなあ、と思うのだが。
