Monday, March 31, 2008

ヴァージョン管理

9 時起床。珈琲を飲みながら、"Problem Paradise" の解答の清書をする。 昼食は野菜スープと、またアーリオーリオ。 食後の散歩に、"ProPara" の解答を投函に行き、 買い物をして帰ってくる。 午前中は良い天気だったのだが、 午後からは曇りがちになり気温も低く、肌寒い気候。 時々、雨も降る。 午後は数学を少し、プログラミングを少し。 プログラムのファイル数が増えてきたので、 ヴァージョン管理システムを導入した。 ついでに、プレプリントとか、日記とか、作業ファイルとか、 あらゆるドキュメントもヴァージョン管理することにした。 そうした方がいい、と物の分かった人はみんな言うけれど、 いつかそうしようと思いつつ未だにそうしていない、 と言うことが人生には沢山あるものだ。

夕食は御飯を炊いて、長葱の味噌汁、だし巻き、常備菜など。 また暖房を入れたくなるほど冷える。 花冷えと言うものだろうか。 明日からまた新学期。また一年が始まります。

Sunday, March 30, 2008

Another silent life

10 起床。珈琲。 昼食を済ませてから、大阪のチェスクラブに向かう。 三月は忙しかったので、一ヶ月ぶりくらい。 しばらく前まで、 今日は広島予選に参加するつもりですらいたのだが、 流石に朝に移動するのは無理と見て諦めた。 結局、大阪で午後の 2 局だけ。 黒番をドロー、白番を勝ち。 ドローの局は最後のピースを交換してポーンエンドゲームにしたところで、 勘違いに気付き、ドローを提案。 しかし、後で観戦していた人に指摘されて気付いたことには、 それも勘違いだった。必勝局面だったようだ。 一回、「あっ、しまった」と思ってしまったので、 それ以外の方針に思い当たらなかった。 駄目だなあ…これを勝てば、会心譜だったのに。 雨の中、夕方帰宅。 夕食はカルボナーラを作って、 作りおきの野菜スープと。

4 月 1 日から、blog を二重化します。 しばらくは、こちらの "Silent Life" は今まで通りに日記スタイルでほぼ毎日更新し、 もう一方の "The Return of Dr. Hara (Silent Life of Dr.Hara, II)" では単発的に時折、更新します。 一年をかけて徐々に "Return" の方に重心を移し、 丁度一年後、2009 年の 4 月 1 日に移行完了する予定です。 "Return" の新規開店企画として、 "The Tao of Programming" の翻訳私家版を時々、 ランダムに一節ずつ公開します。 一年チェックしているとかなり揃うかも、知れません。 原書(?)はインタネット上のあちこちにあって、 無数に無断コピーされているようですが、 日本語版は見当らないようですね。

Saturday, March 29, 2008

ディスカバー・キョート

10 時起床。珈琲。 洗濯をしたり、朝風呂に入ったり。 少しチェスプロブレムを考える。気付いたらもう月末、 またしても ProblemParadise の締切に間に合いそうにない。 皆勤を目指しているので、数問しか解けていなくても出すけれど。 昼食は、作っておいたスープを温め直し、 久しぶりに純粋なアーリオオーリオを作る。 午後は少し休んでから、外出。東京からの客人の観光につきあう。 主に高台寺の参拝と花見。 実は自分も高台寺に行くのは初めてだ。 京都に住んで随分と経つが、言わゆる名所にはほとんど行ったことがない。 これは勿体ないことなんじゃないかなと思い直して、 これからはあちこち京都の名所に出かけてみようと思っている。 ディスカバー・キョート、だ。 京都市内の桜はまだ満開には遠いが、 そろそろ花見も出来るくらいのようだった。 高瀬川沿いなどは既になかなか綺麗に咲いていた。 夜はさらに人数が増えて、お鮨屋さんで夕食をご一緒する。 お酒の選択もうまく行ったし、お鮨も美味しくいただけて、文句なし。 タクシーで四条烏丸まで一緒に送ってもらって、 地下鉄で帰る。23 時過ぎに帰宅。

Friday, March 28, 2008

三種類

9 時起床。慌ててゴミ出し。セーフ。 天気は良いが、今日はちょっと冷える。 家事をしてから、食材の買い出し。 昼食は長葱と卵の炒飯。 午後は数学とプログラミングなど。 考えたいことを考える。まとまった暇は春休みくらいしかなさそうだから。 夕方になって、大蒜、唐辛子、ベーコンと野菜くず各種でスープを作りおき。 外出して近所のカレーライス屋で夕食をとり、 烏丸のスターバックスで数学を考えながら時間待ちをする。 予定の時間にホテルのロビーで待ち合わせて、 タクシーで予約したバーへ向かう。 ゲストの都合で 21 時からと言う遅い時間から開始。 こちらは既に夕食を済ませていたので、 横から少し分けてもらって味見。 海老とアスパラと三葉とトマトのキッシュ、 和牛とフォワグラのハンバーグ。 和牛は三種類の肉を使っています、 とシェフが言うのに、 失礼にも「えっ、意味あるの?」とうっかり尋いてしまったのは、 勿論、産地の違う三種類の牛を混ぜたのかと勘違いしたからで、 勿論、本当は三種類の部位の肉を混ぜたのである。 言われてみれば、そうに決まっている。ちょっと赤面。 チーズ類と、デザートワイン。 23 時少し前に終了して、先程帰宅。

明日の夜も更新は遅くなります。

Thursday, March 27, 2008

京イタリアン

9 時起床。ああ良く寝た。 休みの日に良く眠れる、と言うよりは、 休んだ一日のあとに良く眠れるんじゃないかな。 朝食がわりの珈琲。 身支度をして BKC に出勤。 あれこれ事務用や委員の仕事の他、今日も書類と書籍の整理。 夕方、帰路につく。帰宅してメイルをチェックすると、 事務から大学院科目の時間割の最終チェック依頼が来ていて、 すぐに対応。明日、学生に配布するそうだ。ぎりぎりだね。 教務委員の仕事って事実上は 2 年がかりのようで、 新年度になってもなかなか自由にしてもらえそうにない。

夜は八坂の塔の近くのイタリア料理屋にて会食。 普段は大阪の方でこういった会食の主催をしている方から、 何故か突然メイルでお誘いがあって、出席することにした。 グラフ距離で 2 なので、つまり良く知っていると言う人を知ってはいるので、 まるで知らぬ人ではないとは言え、 「わたくし、ご紹介のない方とは…」 と頬を紅らめつつお断わりすることもできたのだが、好奇心で。 英語で言えば、"Just curiosity". 店を貸し切るほどの人数であることは分かっていたので、 隅っこの方で観察していようかな、と思っていたら、 「学長」の正面の席だった。 それはさておき、流石に大変に結構なお食事とワインであった。 京風イタリアンと言われることが多い店だが、 これはむしろイタリア風京料理じゃないだろうか。 例えば、今日一番印象的だった、 季節の緑色の豆類と稚鮎の炭火焼のリゾット。 これは稚鮎甘露煮がおかずの豆白粥なのでは。 まあ美味しければジャンルは何でも良くて、 他の料理からしても、確かに面白いアイデアを沢山持ったシェフであると見た。 スーパーシェフだけに大変に忙しいようで、 どれだけ京都にいるのか分からない。 特にコネクションもなく普段この店に行くと、 このシェフがデザインした料理が食べられる、 と言うだけの価値かも知れないが、 それはそれでそのアイデアを味わう意味はあるだろう。 ワインもなかなかうまく合わせてあって、 上記のリゾットと同じ頃に出た白ワインが大変に良かった。 22 時くらいにお開き。 祇園のバーに立ち寄ろうかとも思ったが、 明日も姉妹店に行くことだし、随分と飲んでいるし、 今日は遠慮することにしておとなしく帰宅した。

Wednesday, March 26, 2008

一日休み

9 時に目が覚める。先週からずっと休みがなかった。 ようやく今日を一日、完全に休みにする。 一時間くらい寝床で惰眠を貪った。無為徒食の 30 代崖っぷち。 近所のドラッグストアで消耗品の買い物など。 午後は本の整理などして、 何冊か不要な本をブックオフに売りに行く。 生活スリム化計画の一環として、 二度と参照する可能性がない本を処分していく予定。 いわゆる「黒っぽい」古書はどうするか悩ましい。 心ある人にリーズナブルな値段で買ってもらうのが良いかなあ… 買うのも、しばらくは出来るだけ控えたい。 帰りに河原町の大型書店で本を買う。 いや、これはリファレンスとして必要だったんです。本当です。 一冊だけで、今日ブックオフで処分した本を全部あわせたより重かったけど。 書店の中にある喫茶店のチケットをくれたので、 珈琲とワッフルで読書しながら一休み。 電車で家の近所まで戻り、 ワイン屋で頒布会の品を受け取る。 新装開店で店内は前より明るい感じ。 帰宅してしばらく昼寝。 夕食は久しぶりに御飯を炊いて、だしをひき、 じゃが芋の味噌汁、いかなご、昆布などで清貧の食卓。 夜から雨になった。

明日の夜は会食のため、更新は遅くなります。 なお、明後日も明々後日もそれぞれ会食の約束があるため、 更新時間はかなり遅くなると思います。 ようやく桜の開花宣言も出て、京都は春ですねえ。

Tuesday, March 25, 2008

雑用三昧

8 時起床。ゴミ出しをして珈琲を飲んでから、 掃除機がけに洗濯。 今日の予定を整理して、BKC に出勤。 車中の読書は「生きのびるためのデザイン」(V.パパネック/阿部公正訳/晶文社)。 キャンパスについて、学生食堂で昼食。 今日はやけに学生が多いなあと思ったら、 後で知ったことには今日はガイダンスだそうだ。 さて、一服してから仕事に取りかかる。 手帳によれば、現時点で「すぐすること」が 11 個ある。 出張報告書を書いて提出したり、 研究費の最後の領収書を整理して事務に出したり、 TA 用の教科書を手配したり、 未だに残っているシラバス問題の関連で事務にお願いしたり。 この時点でほとんどの事務員が学生ガイダンスのために出払っていることが分かる。 電話の伝言やメイルで頼んだあれこれが、 どこまでちゃんと反映されるか分からないが…最善は尽した。 途中で、生協書籍部に行って、 最後の研究費の残りで岩波数学辞典第四版と、 事前に注文しておいた "Lions' commentary on UNIX" (J. Lions / 岩本信一訳 / アスキー出版局) を買った。

車中で "Lions' commentary" を読みながら帰る。 PDP11 と言う古の名機を相手に書かれていて、 そこが良いところでもあり、ハードルの高いところでもあり。 私より 10 歳から 20 歳くらい年上のハッカーに「昔、PDP11 とか言うのが…」 とささやくと、おそらく小一時間か二時間ばかり、 その美しく単純かつエレガントで先進的な設計思想について、 遠い目をしながら語ってくれる。

「PDP11 の設計者は、メモリ空間の1ページを犠牲にすることで、 特殊な命令種別を提供しなくてもさまざまなデバイスレジシタをアクセスできるようにした。 このページのレジスタに対するアドレスの割り当ての方法は魔術である。 すなわち、その値は伝統によって神聖化され、異議を唱えてはならない」 ("Lions' Commentary" 第二章「基礎知識」より)。

帰宅は 19 時半くらい。 もう料理を作る気力がない上に、最近はずっと外食で冷蔵庫も空なので、 近所のバーに電話をしたら今日は満員とのこと。がっくり。 その仕返しと言うわけでもないが、今週金曜日の夜に二人で予約した。 東京からのお客さんの接待用。 やむなく、冷蔵庫としばらく相談したあげく、 セロリの葉っぱの部分でスパゲティを作り、 玉葱のオムレツ(with ケチャップ)を添えて、夕食にする。 白ワインを一杯。食後に珈琲。

Monday, March 24, 2008

数学会年会二日目

地獄起きして、K 大学に向かう。そう言えば、 この大学の名前が英語ネイティヴにとって非常におかしい、 と言うので世界で評判だそうだ。 何をきっかけにブレイクするか分からないものだ。 ちなみに R 大学は "Rits" の愛称(?)の使用で、 訴えられたことがあると言う噂があった (Quiz: さて、係争相手とされたのはどこでしょう)。 まあ実際には、あえて訴える意味があるとは思えないのでデマだろうが… それだからかどうかは知らないが、最近、 赤く一字で "R" というロゴにイメージチェンジした。 どうしても赤にこだわりがあって、そこはゆずれないようだ。

キンキ大のキャンパスに到着。 最初を少し聴き逃してしまったが、何とか間にあった。 だが猛烈に眠い。目を開けているのがやっとだった。 昼食は門のすぐ近くのインド料理屋。 やはり、身体がいかにも疲れているな、と言う感じだったので、 午後は軽く特別講演を聴いただけで帰ることにする。 夕方、帰宅して、寝台に倒れるようにして昼寝。 一時間ほど意識を失なっていた。 目が覚めて、 メイルをチェックするとまた教務委員の仕事メイルが複数。 何故にこういうものは集中するのだろうか、 ポワソン過程の専門家に尋いてみたい。 明日、明後日で対応しなければならないようだ。

Sunday, March 23, 2008

数学会年会一日目

できるだけの早起きをして、すぐに出発。 新快速で京都から大阪へ、環状線で大阪から鶴橋へ、 近鉄で鶴橋から長瀬へ、駅から 15 分ほど歩いて近畿大キャンパスに着。 結局、二時間くらいかかったか。もうちょっと近いと思っていた。 泊まりにしなかったことを後悔。 洋書屋のブースで二冊ほど本を買い、 午後の特別企画講演から参加。統計の話を聞く。 聴衆はまばら。かなり確率論に近い内容だったにも関わらず、 確率論業界の人の姿もあまり見えない。 次は分科会の部屋に移動して確率論の特別講演。 こちらはいつものように確率屋で満員。 スピーカーは KO 大の A さん。 続いて同じ部屋で同じく確率論の特別講演、兼、解析学賞受賞講演。 スピーカーは O 大の A さん。 夕方に終了して、今日は早く帰って休もうと思って駅に急いだのだが、 鶴橋で T 師匠と I 大先生に捕まり、 京橋で夕食をご一緒することになる。 帰宅は 21 時半くらい。

明日は地獄起きして、午前の分科会に…出られたら出る予定。

Saturday, March 22, 2008

シンポジウム四日目 / 旧世界と新世界

8 時起床。身支度をして、すぐに出かける。 国際シンポジウム四日目。 今日の午後の部は、環境問題セッション。 環境問題に数理ファイナンス的手法でアプローチする、 というもので、これから流行するのかどうか、境界上にありそうな感じ。 例えば、温室効果に保険をかける、とか、 天候オプションを使って風力発電をサポートするとか、 CO2 デリバティヴで環境問題をコントロールするとか。 今日聴いた感じでは、可能性はあるものの、かなりまだ数学から遠いし、 多分、サイエンスからも遠い。 とは言え、 江戸はエコで素晴しいリサイクル社会だったんだよね、 モッタイナイをキーワードに江戸に見習おう、 とか唱えることで環境問題が解決すると思うよりは、 気温や CO2 排出量のデリバティブ商品の市場を作ることで、 強欲で冷酷なトレーダーたちが、 1 セントでも多く儲けて 500 万ドルのボーナスを受け取るために、 強欲で冷酷なトレードを繰り返すことで、 環境問題が解決するかも知れない、 と考える方がずっとリーズナブルだとは思う。 多分、環境問題を解決できるのは、 市場の力と科学の力の組み合わせだけだろう。 当たり前だが、お祈りや、根性や、精神論や、オーラの力では何も解決しない。

夕方に全セッション終了。 夜は京都駅近くのホテルに入っている日本料理屋で、関係者の会食。 ふと気付くと外国からのゲストは、 アメリカとオーストラリアのテーブルと、 フランスとイタリアのテーブルに分かれていた。 やはり旧大陸と新大陸の間には文化の壁があるのだろうか。 今回はイギリスからのゲストがいなかったのだが、 もしいたら、どっちのテーブルに入ったのだろうか。 ちなみに私は旧大陸テーブルにいたが、 フランス語やイタリア語が分からないので、ちょっと居心地悪かったかも。 確率論の業界の年配の方には、フランス語が話せる人が多い。 こういう機会には、ああ私もフランス語をもうちょっとやっておけば、 と後悔する。 21 時過ぎくらいに終了して、 二次会へ向かうのであろう A 堀先生(最近の通称はスーパー・ジロー) たちを後に帰ることにする。 いい電車がなくて、帰宅は 22 時丁度くらい。

さて、明日からは大阪の近畿大学で数学会の年会。 明日、明後日と無理をしない程度に日帰りでところどころ出席する予定。

シンポジウム三日目 / 日本語と英語

8 時起床。身支度をして、すぐに出かける。 国際シンポジウム三日目。 昼食時の京都駅周辺はどこもかしこも混んでいる。 ホテルの中のレストランは空いているかも、と思って、 今日は某イタリアンに行ってみた。 最初の前菜、魚介類の入ったサラダを持ってきたウェイターが、 「前菜の方は、魚介類のサラダの方になっておりまして、 魚介類は○×貝の方と、○○蛸の方と、○×海老の方になります」 と一文に「の方」が 5 つもある説明をしていた。 パスタは菜の花の方と生ハムの方のペペロンチーノの方で、 デザートはチーズケーキの方とココナツの方のジェラートと カシスのムースの方だった。 パスタで有名な東京の某レストランの期間限定プロデュースと言う話だったが、 パスタはどちらかと言えば、私が作った方が美味しかっただろう。 午後の講演三つの後は、 R 大の元院生と現院生がショートコミュニケーションで話していた。 内容はいいのだが、もうちょっと英語を勉強した方がいい。 とりあえず、"work" は「ウォーク」じゃなくて、 「ワーク」と発音することから始めよう。 私は今、銀行の中で歩いています、としか聞こえない (たとえ、それが事実だとしてもね)。 ちなみに "random walk" はランダム・ウォーク(酔歩)であって、 ランダム・ワーク(無意味な仕事)じゃない。

夜は、二条駅近くのキャンパスでレセプションのパーティ。 和やか、かつ賑やかに二時間ほどで終了。 兄弟子にあたる K 大の S さんが、もうちょっと飲んでかない? と言うので、 二人で駅のすぐ前の某イタリアンへ。 随分と盛り上がって、お開きは 24 時近く。 明日はちゃんと起きられるだろうか…

Thursday, March 20, 2008

シンポジウム二日目 / 本音の会話

8 時起床。身支度をして、すぐに出かける。 京都駅近くの会場で国際シンポジウム二日目。 本講演が午前二つ、午後三つ、ショートコミュニケーション二つ。 今日は司会だったので、内職をせず全部まじめに聞いていた。 司会の仕事はせいぜい、 簡単な英語での講演者の短い紹介と、講演後の質疑応答の世話、 講演時間とスケジュールのアナウンスくらいではある。 とは言え、講演中にサボっているわけにも行かず、 結局、誰よりも熱心に聴いている(ふりをする)。 講演の合間の休憩時間に留学生から、 「せんせいは、きょうのこうえんが、ぜんぶわかりますか?」 と尋ねられた。「勿論、分かりません」と答えると、 「では、えいごが、ぜんぶわかりますか?」 と尋かれたので、「勿論、分かりません」と答えた。 さらに、「では、わからないのにきいているのが、つらいですか?」 と尋かれたので、「勿論、辛いです」と答えた。日本人同士ではなかなか、 ここまでシンプルで、かつ本音の会話はできないものだ。

今夜はオフィシャルな予定がないので、 すぐに家に帰って身体を休めることにした。 A 堀先生はアメリカ人の若者をカァラオーケィに連れて行く、 とか言っていたが。 夕食を外食で済ませてから帰宅して、 一時間ほど仮眠を取り、お風呂に入る。 明日の夜はレセプションのパーティ。

Wednesday, March 19, 2008

シンポジウム一日目 / でこぽん

8 時起床。身支度をして、京都駅近く、郵便局の裏にあるビル内の会場へ。 今日から 4 日間の数理ファイナンス国際シンポジウム。 午前二つ、午後三つ(でも一つは急な事情によりキャンセルされて二つ)、 ショートコミュニケーションが三つ。 今回はテーマがかなり雑多なので、 あまり興味のない話も多々あり、 そのときには内職に励んでいた。 おかげで、 テンソル積を計算するメソドが実装できた。 次はランダムウォークに沿って積分するメソドを書き、 さらにそのテンソル型重複積分を実装する予定。 今日の講演予定は 1 コマ分早く終わったので、 夜のウェルカムパーティまで二時間も時間が空いてしまった。 どうしようかなと思いながらメイルをチェックすると、 事務から「至急」と書いたメイルが二通。 まだ教務委員の仕事は終わらない。 ビルの一階にあるフリーのインタネット接続サーヴィスを借りて、 対応のメイルを書く。

あと一時間ほどは、京都駅のホテルの喫茶室に行って、 読書など。フィッシャー追悼特集の"New in Chess" の最新号など。 私は J.Rowson のファンなので、 いつでも一番に "Rowson's Reviews" を読む。 今回のタイトルはフィッシャー本のもじりで "My Sixty Memorable Fischer-Related Moments"。 そりゃ、なおさら一番に読むでしょう。やはり面白かった。 夜は、東山のあたりの店でウェルカムパーティ。 21 時過ぎに終了。 送迎バスが祇園あたりで止まってくれたので、 ついでに自分も降りる。 祇園のバーに立ち寄り、 ガティノワで「でこぽん」のカクテルを作ってもらって、 一杯だけ飲んでから帰る。 帰宅は 22 時過ぎ。

明日も朝からシンポジウム。 明日は司会をおおせつかっているので、 内職が出来ないのが辛い。

Tuesday, March 18, 2008

お掃除

9 時起床。寝坊。慌ててゴミ出しをする。 あれこれ支度して出勤。 また人身事故で京都駅は大混乱。 今回は大胆にも滋賀へ行く普通電車を運休してしまっていて、 やむなく快速で草津まで行って、 逆向きの電車を捕まえて何とか南草津に辿りついた。 いつもの倍以上の時間をかけてようやくキャンパス着。 もう昼食を取っている時間がなく、 購買部でサンドウィッチを買って、 昼食をとりながらプレ卒研ゼミ。 今日から、いつもの卒研予定生以外にもう一人、 別の研究室から聴講者が参加。 可測関数の収束などについて、二時間半ほど。 その後は、研究室で部屋の掃除と、仮想空間の、つまり PC の中の掃除。 今日もかなりの量の紙と情報を廃棄したが、ほとんど変化が見えない。 毎日少しずつやっていけば、いつか、 「いつの間にやら、こんなにすっきり」と思える日が来るのだろうか。 一年後くらいかな…。 18 時頃、一段落ついたので帰ることにする。 丁度、南草津駅で外国からのゲストをホテルに連れて行く途中の同僚に出逢い、 一緒に京都駅まで。 京都駅で電車を降りると、今度は情報学部の元同僚に出逢い、 少し立ち話。今日は辛いものでビールを飲むぞ大会だそうだ。 いいなあ。帰宅は 19 時半くらい。 適当スパゲティを作って、夕食。

明日水曜日から、土曜日までの四日間は、 京都駅近くの会場にて数理ファイナンスの国際シンポジウム。 別の組織のシンポジウムとの共同開催の格好になったこともあり、 今回はほとんど全くオーガナイズの仕事がない。 実際、去年あたりから事務が整備されたこともあって、 大変楽になっている。 おそらく、A 堀先生が事務スタッフと学生を使役するだけで、 何とかなる体制が出来上がったのだろう。 今回は、数理ファイナンスと言っても、 数学よりもかなりファイナンス寄りの雰囲気だし、 名前だけは組織委員かも知れないが、ほとんどお客さん気分。 多分、名前だけのオーガナイザとして、 毎晩のパーティやら会食やらには出る(ことになっている)と思うので、 明日から土曜日まで更新時間は不確定です。

Monday, March 17, 2008

パジャマ

朝からサピアタワー内の R 大東京キャンパスにて、 数理ファイナンス関連のセミナ。 サピアタワーにはけっこうあちこちの大学が入っていて、 例えば R 大と同じフロアには、 東大の先端研と、東工大の知財関係のオフィスが入っていた。 セミナの講演者は、 明後日から京都で開かれる国際シンポジウムのため来日している外国からのゲストと、 国内の研究者が半々くらい。参加者は 20 人強くらいか。 かなり専門的な話が多かったのと、 自分が内職に励んでいたせいで、講演はあまり良く分からなかった。 一番最初の、 株式「板」のシミュレーションをマルコフ過程でする話だけは、 簡単だったので良く分かったけど。 18 時に終了して、講演者と主だった関係者は近所に会食に行く様子だったが、 私は新幹線で京都で帰る。 京都駅に降りると、少し肌寒い。 21 時過ぎくらいに帰宅。

すぐにお風呂に入って、やれやれ、と湯船で身体を伸ばし、 お風呂上がりに、日のあたる所に干しておいたパジャマを着る。 小確幸(小さくとも確固たる幸せ)。

Sunday, March 16, 2008

サピアタワー

10 時起床。出張の支度をしてから、 早めの昼食。カルボナーラ。午後は新幹線で東京に移動。 車内ではチェスプロブレムを少し解いた。 ヘルプの 2 手と長手数は解けたが、3 手が全部残っている。 詰将棋しか知らない人から意外に思われるかも知れないが、 プロブレムでは大体、3 手問題(将棋の数え方で 5 手か 6 手)が一番難しい。 夕方、東京着。 明日はサピアタワーの中にある R 大学の東京キャンパスが会場なので、 東京駅近くのホテルに泊まる。 東京キャンパスには来たことがなかったので、 下見のためにそのサピアタワーなるものを見たら、 なんだ、メトロポリタンではないか。 それならそうと言っておいてくれれば、メトロポリタンに泊まったのに。 無駄にしばらく歩いた距離にあるホテルへ。 またしても、まともな机のない部屋だったが、 東京駅だけに近所にいくらでもスターバックスとスターバックス的な珈琲屋がある (いくらなんでも多過ぎる印象だが)。 しかし、食後に最寄りの SBUX に行ってみると、 もうすぐ閉めるからテイクアウトだけだと言う。 この前、博多では SBUX が20時に閉まるところが多い、 と S 君から聞いて、博多って意外と田舎なんだなあ、と思っていたら、 そういうものらしい。 ビジネス街なんかだと夜は商売にならないのかも知れない。 しようがないので珈琲をテイクアウトして、 寝台で論文を読んだり、プログラムを書いたり。

明日は朝から夕方までサピアタワーでセミナ。 更新はかなり遅くなると思います。

Saturday, March 15, 2008

禅とオートバイ

10 時起床。 珈琲を飲んで、洗濯機を回しつつ掃除機がけ。 昼食は御飯を炊いて、高野豆腐の卵とじと若芽の味噌汁。 一休みしてから烏丸の本屋に出かけ、何冊か本を買う。 「禅とオートバイ修理技術(上・下)」(R.M.パーシグ/五十嵐美克訳/ハヤカワ文庫)など。 昔のベストセラーが文庫になって再版されるのはしみじみする。 一種の懐古趣味だろう。 近所のワイン屋のオフィスを覗いて陣中見舞してから帰宅。 午後の後半からはゆっくり過す。 明日からはちょっとばかり忙しいので、今日は体を休めるため。 いかなごを頂いたので、夕食はいかなごの散らし寿司と白ワインを一杯。 夜はチェスプロブレムを考えたり、本を読んだり。

「禅とオートバイ…」は奇妙な本である。 著者は心を病んで、さらに電気ショック療法で記憶も失なった元大学教師、 息子と二人でオートバイの旅に出る。 旅の中で記憶と真実を求め、思索を続け、 自分への講義を繰り返して行く記録。 この本の原稿は 121 人の編集者に出版を断られた後、 122 人目の編集者が印税 3 千ドルの前払いをして出版されるや否や、 70年代後半アメリカの大ベストセラーになった。 日本では私が大学生だった 90 年頃に翻訳が出て、 一読、まったくなっちゃいないな、と思った記憶がある。 翻訳が出るのが遅くて時代と完全にずれてしまったことが大きいが、 当時は「ニュー・サイエンス」とか言うエセ科学もブームで、 それと同じ枠組みの中で捉えていたからかも知れない。 私が思うに、ニュー・アカデミズムはありえなくもないが、 ニュー・サイエンスはありえない。 それはさておき、 今、読み返してみると、名著かも知れないと思った。 科学や技術に対する態度は、 反科学技術と反「反科学技術」と反「反「反「反科学技術」」」の間を揺れ動き、 はっきりとはしないが、真剣に考えようとしていることは分かる。 哲学、思想、精神主義についても同じである。 しかし、 この本には何か心に訴える劇的なものが確かにある。それが価値だろう。

明日の夜は東京に泊まりますので、更新は不確定です。
明後日の17日(月)は現地で、朝から数理ファイナンスの一日セミナ。 これは次の水曜から京都で開催される毎年恒例の国際シンポジウムのサテライトにあたる。

Friday, March 14, 2008

否定が多過ぎる

9時起床。ああ良く寝た。でも、いくら寝ても眠い。 慌てて出勤。昼前から入試判定の学科会議。 会議と会議の間の隙間に、学生食堂で昼食。 ピラフとオムレツのセットみたいの。 午後は今年度最後の教授会。 今日は一時間もしないで、あっさり終わった。 会議のあとは、研究室でまた書類の廃棄とか、 PC の世話とか。 やはりコンピュータは時間を吸い取るものだ。 気付いたら、19 時くらいになっていた。 帰宅は 20 時過ぎ。 パスタを茹でながら、 「オブジェクト指向システム分析設計入門」 (青木淳/ソフト・リサーチ・センター)を読む。 タリアテッレのカルボナーラと、白ワインを一杯。 形の変わったパスタは茹でるのが難しい。 うまく茹でられた試しがないような気すらしないでもない。 この一文は自分で書いていて酷い日本語だと思ったが、 さすが日本人だけにこれでもすっと意味が分かる。 これが英語だったら、あまりに「否定」が重なっていて意味が分からなかっただろう。 そう言えば、英語人と下手な英語で会話しているときに、 否定が 5 つくらいある文を話した相手からすぐに、 "Sorry, too many negatives for you" と謝られたことがある。 これで白ワインが全部なくなったけど、 丁度近所のワイン屋が工事でしばらく閉まっているんだよなあ。

Thursday, March 13, 2008

院生セミナ二つ

また寝坊。慌てて身支度をして、出勤。 午前中は、数理ファイナンスセミナ。 KO大学の院生の K 君が修士論文の内容を話しに来てくれた。 マリアヴァン解析を使って確率微分方程式の解の密度の存在を示す話。 昼食は研究室で、昨夜作っておいたお弁当。 と言っても、炒飯と茹で卵だけだけど。 午後は事務仕事を少し、論文探しを少ししてから、 メインに使っている古いノート PC の OS を Linux に入れ替える作業。 こちらは大学の情報処理演習室のシステムにあわせて、 RPM 系のディストリビューションにしてみた。 今度は Windows を残さず、全領域フォーマット。 やはり、これが一番すっきりする。 そんな最中、ゼミ室の前を通りかかると、 K 君とO 大学の院生の T 君がいて、 T 君がこれから修士論文の内容を話すと言うので、 そのセミナを聴かせてもらうことにする。 確率微分方程式の近似数値計算について。 18 時近くまで 2 時間以上たっぷりと聴かせていただいた。 部屋に戻ってインストールを完遂し、起動とネットワークの接続を確認。 学生食堂でカレーライスを食べて帰る。 帰宅は 20 時半くらい。

Wednesday, March 12, 2008

人生を一日に喩えると

昨日夜なべしていたので寝坊。 目覚しの珈琲を飲みながら、確定申告の書類チェック。 スパゲティ・アラビアータと豚肉煮込み料理で昼食にして、 税務署に税金の追加分を支払いに行く。 天気も良く、気温も高い。もうすっかり春。 税務署がどうも行き難い場所にあるので、四条河原町から歩いて行った。 かなりの散歩である。途中で、もう咲き始めている桜を見た。 早咲きの種類なのだろう。(京都の開花予想は今月末近辺。) 帰りも同じルートを辿って四条まで戻り、 本屋の中にあるカフェで一服。 ちょっと前にここで沢山本を買ったら、コーヒー券をもらったので。 数学など考えつつ、小一時間停留。 帰宅したところで睡魔に襲われ、30分ほど午睡。 夕食は御飯を炊いて、 豚肉煮込み料理を変形してカレーを作って済ませた (家庭料理なんだからそう目くじら立てないで)。 青とんぼマークの赤ワインの最後の残りを一杯。 食後に珈琲。 明日のお弁当も仕込んでおく。

急にあたたかくなったせいか、常に増して眠い。 私は普段から半分寝ているようなもので、 いつでも眠いのだが、特に眠い。 嗜眠症は花粉症よりたちが悪いかも知れない。 ところで、人生を一日に喩えるには自分の歳を 3 で割ればよい、 と言う話がある。一日 24 時間の 3 倍が 72 で、 人生の長さくらいだからだろう(日本人にはかなり短いが)。 とすると、私は現在「午後一時(13時)」で、 昼食が終わって丁度眠くてたまらないところだ。 なるほど、道理で、と納得した。

こういう話は実際いい加減なものなのに、 言われてみると急にもっともらしく聞こえるものだ。 あなたが、24 歳ならば一日で喩えると、午前 8 時。 朝食などをとり、さて一日を始めるところなのである。 27 歳ならば、午前 9 時。仲間も集まってきて、本格的に仕事開始だ。 33 歳ならば、午前 11 時。午前の仕事のピークだが、 お腹もすいて、昼御飯が待ち遠しい。 36 歳は丁度、正午。一日の真ん中、太陽は天の最も高い位置にある。 大慌てで昼食をとる。 51 歳ならば、午後 5 時。外は段々と夕暮れに向かっている。 仕事がなかなか終わらない。 60 歳ならば、午後 8 時。家族と、あるいは一人で、夕食をとる頃だろうか。 これから夜だ。家族と賑やかに過す人も、静かに沈思する人も、 TV を観てお風呂に入って寝ようか、という人もいる。 貴方の年齢は 3 で割ると、今何時でしょうか?

Tuesday, March 11, 2008

プレ卒研

9 時起床。ゴミ出しをして、身支度をしてすぐに出勤。 今日はとても温かい。昼間ならコートはいらないかも、と言うくらい。 研究室で少し雑務をして、 学生食堂で昼食をとり、13 時からプレ卒研ゼミ。 例年はプレ卒研ゼミを開いていないが、希望する学生がいたので。 Garling の "Inequalities (A journey into Linear Analysis)"の最初、 積分論の復習のところ。 測度空間、単調増加減少集合の測度の収束、 ボレル=カンテリの第一補題、可測関数、などで二時間ほど。 来週は毎年恒例の国際シンポジウムで忙しいのだが、 学生の希望により会期前日にゼミをすることになった。

その後は研究室で、部屋の整理。 新学期に向けて少しは部屋を綺麗にしよう月間。 日々ちょっとずつだが、不要な書類などの廃棄を進めている。 夕方になって、ちょっと研究室の古い PC をいじりだしたら、 19 時近くまで二時間くらい無駄に過してしまった。 コンピュータは時間を吸い取る。 気付いて慌てて帰る。帰宅は 20 時半くらい。 夕食は豚肉の煮込み料理。 夜は趣味のプログラミングの予定。

Monday, March 10, 2008

人徳

8 時起床。ゴミ出しをして、身支度をしてすぐに出勤。 研究室で少し事務をしてから、入試判定と他いくつかの議題の学科会議。 学生食堂で昼食をとり、研究室でまた少し雑用。 その後、同僚の先生の車に同乗させてもらって、京大へ。 TK 大の S 先生の退官記念の研究会に途中から参加。 関西ローカル向けの小さなセミナ程度に思っていたので、 こんなに大勢が日本中から集まっているのに驚いた。 多分、80 名くらいはいたろうか。 ちょっとオーバーだが、 日本の確率論関係者のほとんどが来ているのでは、と思ったくらい。 夜は木屋町二条あたりにて、退官記念の食事会。 こちらも 50 名くらいの大人数。S 先生の人徳だろうか。 私の向かいには兄弟弟子の S 君が座っていて、またいつものように、 「もうこんな歳になってしまったけど僕らも何か一つくらいまともな仕事をしないとねえ」、 としみじみ語りあう。どうすればそうできるのか、分からないけど… その後、二次会。 A 堀先生がいつもの通り、若者を引き連れて飲みに行くのに、 つきあうことになる。 23 時近くまで飲んでいて、帰宅は 23 時半近く。

Sunday, March 09, 2008

普通の名前

9 時起床。今日もなかなか良い天気だ。暖房を入れようかどうしようか、 丁度迷うくらいの気温。読書とかしているうちに昼。 昼食は昨夜の散らし寿司の残りと、京番茶。 昨日、体調がもう一つだったので、念のためアルコールを控えた。 午後は書類と本の整理。 まずは大量に受け取った(採点済み)レポート。 一応、三年(だったっけ?)の間は保存することになっている。 レポートを整理しながら、 最近の学生、特に女の子は変な名前が多いなあ、と思う。 「子」で終わる名前が珍しいくらいで、 平凡な名前を羅列する中島みゆきの「あの娘」の歌詞が成り立たない。 私が子供の頃には平凡の代名詞だったような名前が、 逆にノーブルにすら感じられる。変なものだ。 と思ったが、 確か女性皇族の命名は「子」で終えることになっていたはずだ。 むしろ、庶民は遠慮して、 変てこな名前をつける方がまっとうなのだろうか。 などと、おかしなことを考えながら、どんどん整理。 書類はともかく、流石にちょっと本が増え過ぎている。 一度、売却も考慮に入れて大規模に整理する必要があるなあ、と思いつつ、 名曲「タクシードライバー」など口遊みながらお掃除。

夕方から、数日分の豚肉煮込み料理を作り、 夕食はその味見に少なめの一皿の他、ピザを一枚。 と言うのも、この前、キッシュを作ったときのブリゼ生地が余って、 冷蔵庫に入れたままになっていたものを発見し (一週間も前だけどさ)、 捨てるのも勿体ないのでやむなく。かなり固くなっていたが、 延ばすだけは延ばせたので、薄っぺらく延ばして焼く。 トマトソース、玉葱、ベーコン、チーズでピザ風に。 まあ、タルト・フランベだと思えば、タルト・フランベだろう。 お風呂での読書は、「Best Software Writing」(Joel Spolsky 編/青木靖訳/ 翔泳社)。

明日月曜日の夜は某先生の退官記念の宴会に出ますので、 更新がやや遅れるかも知れません。

Saturday, March 08, 2008

レンブラント

9 時起床。今日は良い天気だ。気温も高く、春の陽気。 いよいよ春が来たらしい。 日差しの中、寝床でしばらく本を読んだりしてから、起き出す。 マリナーラソースを作ったついでに、 早めの昼食はスパゲティ・アラビアータ。 午後は昨夜ふと思いたって、かなり久しぶりに映画を観に行く。 グリーナウェイの 「レンブラントの夜警」("Nightwatching")。 絵画の中に事件の秘密が隠されていると言う趣向は、 「英国式庭園殺人事件」と同じだが、 英国式庭園が青空と緑の風景で描かれていたのと対照的に、 こちらはオランダらしく猥雑で陰鬱で暗い。 私はグリーナウェイでは、 「英国式庭園殺人事件」と「数に溺れて」と「コックと泥棒、その妻と愛人」 の三つが好きだ。

夕方、帰宅。持病の偏頭痛で、しばらく昼寝。 三日間、ホテルで書いていることが多かったので、 肩が変な具合に凝ったのが原因だと思う。 良くあるホテルの欠陥の一つは、 スイートでない限り(時にはスイートですら)、 まともな机が置かれていないことじゃないだろうか。 書き物をするスペースが全然ないのだ。 意味なく低いテーブルがあったり、 申しわけ程度のスペースが鏡の前にあるだけで、 ノート PC を一つ置いたらもう一杯だったり。 例えば、研究会で出張したときなど、講演の準備に大変困る。 そう言えば、チェスのトーナメントのため宿泊したとき、 チェス盤マットを広げる場所がなく、 しょうがないので床に広げて座り込んで準備をした経験がある。 ビジネスホテルに泊まるビジネスマンは、 部屋で一体何をしているのか疑問だ。 夕食にはまた貧乏散らし寿司を作って食す。

Friday, March 07, 2008

3 も 7 も 37 も素数

ホテルのルームサーヴィスで昼食代わりの遅い朝食をとってチェックアウト。 充実した三日間で、あれこれ随分と考えがまとまった。 夜は「肩をすくめるアトラス」(アイン・ランド/脇坂あゆみ訳/ビジネス社) を読んでいた。かなり長いので、半分くらいしか読めなかったが。 政治的内容と、 ハーレクインロマンスなみのメロドラマが渾然一体としているところは、 同じ著者の「水源」と同じ。 とは言え、「水源」の方がずっと面白いかな。 河原町の本屋で少し資料を買ってから、午後に帰宅。 かなりメイルがたまっていたので、次々に処理。 夕方、開店早々の時間に予約を入れて、夕食は近所のバーにて。 鯛のキッシュ、豚の白ワイン煮込みなど。 20 時くらいに帰ってくる。

算数(プログラミング)パズル。 今日は 3 月 7 日。 3 も 7 も素数だし、これをくっつけた 37 も素数だ。 こんな日付はけっこうあるのだろうか? だけど、37 に年の 2008 までくっつけた 200837 は残念ながら素数ではない(7 で割り切れる)。 では、月も日も、月と日をくっつけたものも、 さらに年をくっつけたものも全部素数である日は、 2008 年にあるだろうか?(答は来週の木曜日)。 しかし、2008 自体は素数ではない。 では、年も月も日も、月と日をくっつけたものも、 年と月と日をくっつけたものも全部素数であるような日付は、 21世紀に入ってから今日までにあっただろうか?。
以下は、最初の二つの問題用に私が書いたプログラム。 最後の問題は、この一箇所だけ書き変えれば良い(それはどこ?)。 勿論、自分の好きな言語で書く方が楽しいし、 ひょっとしたら暗算するのが一番楽しいかも知れないし、 少なくとも一番暇つぶしにはなる。

#!/usr/bin/ruby
require "date"

class Integer
    def is_prime
        return  true if self == 2
        return false if self % 2 == 0 || self < 2
        sqrt_of_self = Math.sqrt(self)
        i = 3
        while i <= sqrt_of_self
            return false if self % i == 0
            i += 2
        end
        return true
    end
end

checkday = Date.new(2008, 1, 1)
366.times {
    y  = checkday.year
    m  = checkday.month
    d  = checkday.day
    md = (m.to_s + d.to_s).to_i
    if m.is_prime && d.is_prime && md.is_prime then
        print(checkday, ": ")
        printf("%2d, %2d, %4d are prime\n", m, d, md)
        ymd = (y.to_s + md.to_s).to_i
        printf("%d is also prime!\n", ymd) if ymd.is_prime
    end
    checkday += 1
}

Tuesday, March 04, 2008

臨時教授会/ 計算時間

18:30 から臨時教授会。ようやく今(22時過ぎ)に終了。 まだバスってあるのかな… もし今日中に帰宅できたら、もう一度更新します。

24 時丁度に帰宅。 次年度からスタートするシステムの法律作りみたいな細かい話で、大変でした。

ちょっと前から予定していたのですが、 一人で考えたいことがあるので、 明日から三日間ほど市内のホテルで暮らします。 インタフェースを(入出力とも)ほとんど閉じるので、 私にアクセスすることは、ほぼ出来ません。 ここの更新も二日分、停止します。 次回の更新は 7 日金曜日の定時 21:00 を予定しています。

Monday, March 03, 2008

ソツハン

9 時起床。目覚ましの珈琲。 昨日焼いておいた鶏肝をつぶしてレバペーストのサンドウィッチを作り、 出勤。 研究室でサンドウィッチと紅茶の昼食をとってから、 学科会議。今日は卒業判定(略して、ソツハン)。 単位がそろっていれば卒業、そろっていなければ留年、 と言うだけなので、この段階になって教員が出来ることは既にない。 しかし、学生にとっては大変大事なことであるから、 間違いがあってはならない。 よって学科会議の席で、 卒業研究の指導教員が担当学生の成績表を直接に見て、目視確認することになっている。 その後さらにいくつか議題や深刻な報告があって、 二時間以上かかった。会議のあとは研究室で、 次年度以降の教務委員のために資料を作成。 非常勤講師などの連絡アドレス一覧、時間割作成の作業ファイル、 次年度時間割表、TA 募集告知フォーマット、TA 配置一覧、教務メモなど。 まだ少し仕事が残っているようなので、 もうちょっとしてから次年度委員に申し送りする予定。 夕方に一段落つけて、帰ることにする。

帰宅は 19 時くらい。夜はちょっと寒い。またしばらく寒の戻りかな。 キッシュ・ロレーヌを二切れ食べてから、 スパゲティを茹でて、法蓮草とベーコンのスパゲティ。 白ワインを少し。 食後に珈琲とチョコレート。

明日も会議。夕方 18:30 開始と言う異例の臨時教授会。 おそらく偉い人たちが、昼間はもう会議で一杯だからだろう。

Sunday, March 02, 2008

モーメンタム

9 時起床。今日もかなり温かい。もう春だろうか。 珈琲を飲んでから、 スミスロフ vs. ケレスの棋譜並べなどをしてから外出。 駅の近くのカレーライスのチェーン店で早めの昼食を取り、 日本橋のチェスクラブへ向かう。午後からの二局に参加。 今日は私よりずっと強い人しか来ていなくて、 強豪二人と両方とも白番で二局。 一つ目は 350 点差くらい。 ほぼドローだろうと思われる Q + 1R 同士を持ったエンドゲームまで頑張ったが、 Q をあちこち動かしている内に、 必敗形が残る形で Q 交換を強制され、負け。 やはり強い。 二つ目は 250 点差くらい。 とは言え、この方には二連勝中の上に白番なので、勝つ気でいた。 しかし、序盤に有利を得て楽勝ムードだった所を一手のミスで互角に戻され、 2R + B のエンドゲームを負けた。やはり強い。 有利だったところに追い付かれると、実際はまだ互角くらいなのに、 下り坂のモーメンタムが出来て大抵は負ける。 チェスも勝負事なので、 実際はそのあたりの心理的な経験と知識が、 勝負の行方のかなり部分を決めているように思う。

19 時くらいに帰宅して、法蓮草とベーコンのカッペリーニを作って昼食。 食後に珈琲。 明日、明後日用に玉葱と大蒜とハーブ類で鶏レバを焼いて保存。

Saturday, March 01, 2008

一人旅のススメ

昨夜遅くまで起きていたので、起床は 10 時。 さて、三月だ。顔に剃刀もあてないままに、近所に買い出し。 リカー〇ウンテンで塩と、カッペリーニ、タリアテッレを買い、 スーパーでセージを買い、 100 円ショップで陶器のタルト皿を買う。この前、近所のバーで、 小さめの陶器のタルト皿を見せてもらったのだが、 同じようなものが 100 円ショップで売ってますよ、と聞いたので。 確かに売っていた。家に帰り早速、 昨夜作っておいたブリゼ生地をタルト型に入れ、冷蔵庫にまた寝かせる。 昼食に散らし寿司の残りを食べる。白ワインを一杯。

食後、タルト型を取り出し、オーブントースターで生地を空焼きする。 一方で、名曲「一人旅のススメ」を軽やかに歌いながら具を作り、 空焼きした型に流し込んで、また焼く。 ひとりは気楽よ、二人連れなんて、ただ気疲れに行くようなもの♪ と歌っているうちに、キッシュ・ロレーヌ完成。 うーん、前回よりは良いとは言え、まだまだだなあ。 やはり料理は難しい。 でも、来週もまた毎晩前菜が用意されていると思うと、少しは豊かな気分。

その後は、確定申告書き。 あっと言う間に計算は終わったが、 その結果はちょっと信じ難いほどの額で、しばし呆然とする。 これだけ中京税務署に納めに行くのか…猫には扶養控除はつかないのかなあ。 このお金でどこかのリゾート地に二三泊の豪華一人旅に行けないかなあ。 単に後払い清算になってるだけなのに悔しいのは何故。 明日見直したら計算間違いが発見できるかも知れないことを心の支えに、 一旦申告用紙を片付けて、夕食までは読書。 夕食は鶏肝のソースを作って、タリアテッレを茹で、鶏肝のパスタ。 いつもとちょっと違うレシピで作ってみた。 これはこれで悪くはない。 赤ワインを一杯。

(早押しクイズ:さて、この美女は誰でしょう?)