Thursday, November 30, 2006

カラマーゾフ

今日はちょっと寒い。 午前は「プログラミング演習」。 生協食堂で昼食をとって、 書籍部でドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟(上・中・下)」(原卓也訳/新潮文庫) を買う。 気が早過ぎるかも知れないが、冬休みの読書用に。 実は、大人になってからは読んだことがなかった。 14 時過ぎから、卒研ゼミその1。 Williams で一様可積分マルチンゲールの章の続き。 コルモゴロフの重複対数の法則とか。 途中に15分の休憩を入れて、正味 3 時間のゼミが終了したのは、 17 時半。 次のセミナまでの 30 分間に生協食堂で夕食。 18 時から院生の自主セミナ。20 時過ぎに終了。 帰宅は 22 時少し前。

Kramnik vs. DeepFritz の第三ラウンドは、ドロー。 前局の一手ばったりの大ブランダーから立ち直り、 クラムニクらしさの出た一局だったような。 特にエンドゲームにかけては、さすが人間様は賢いぞ、 と言う感じがした。 前回のマッチからハードウェアがかなり進歩していることを理由に、 今回はクラムニク完敗を予想していたのだが、 思いの他、善戦していると思う。

Wednesday, November 29, 2006

もやし炒め

9 時起床。朝食は珈琲だけ。 午前中はレポート採点。 25 分やって 5 分休憩の 1 セットを繰り返して、 何とかメイルで受け取った分は片付けた。 何通か分からないが、おそらく 150 から 200 通くらいだろう。 あとはいよいよ、紙でもらったレポートだ。 昼食は御飯を炊いて、もやし炒め。 一本一本、もやしの根と豆を取ったので手間はかかったが、 いいストレス解消になった。 ところで、もやし炒めと言うものは実はかなり贅沢な料理で、 本式には、 もやし一本一本の根と豆を取り茎だけにして、 しかも全て長さの揃ったものを集め、 北京ダックの脂で炒める、と言う猛烈に手間のかかるものなのだ。 そして良く出来たもやし炒めは大変に、結構なものなのだと聞く。 材料費が安いからと言って馬鹿にしてはいけない。 キャンパスに移動して、午後はペイパー・ワーク。 見積りを出してもらって、調達願いを出したり、そんな仕事。 夕方 17 時から会議。2 時間半ほど続いて、19 時半くらいに終了。 後片付けをして帰る。交通機関の接続が全てジャストタイミングで、 21 時までに帰宅できた。豚丼を作って、夕食にする。 「相棒」に間に合って良かったなあ。

Tuesday, November 28, 2006

3 の上に 4π

9 時起床。 午前中はレポート採点。やってもやっても減っているように見えない。 疲れてきたので、出勤。昼食は生協食堂でわびしく済ませる。 午後はペイパーワークで始まり、夕方から卒研ゼミのパート2。 Lieb-Loss で、前回の証明の続き。 中で n 次元球の表面積が出てきて、おかしなことを言うのでツッコミを入れると、 「n 次元球の体積は円周率かける半径の n 乗です」 と確信を持って言う。既に 3 次元で合ってない。 小学校で「3 (み)の上に 4π(しんぱい)あーる 3 乗(参上)」 って習わなかったのか、君は。 じゃあ、計算してごらん、と言うと二次元でしか出来ない、と言う。 「この不心得者めが、そこになおれ!」と叱りつけ、 多重積分を極座標に変換して球の体積と表面積の関係を出す計算を手とり足とり教える。 さらに、大サーヴィスとして、 ガウス分布の回転対称性を使って n 次元球の表面積を簡単に計算する方法を伝授してあげた。 この計算法は伊藤清先生もお気に入りだとかで、 確率論の人は誰でも知っている。 ゼミを終了して、7 時半くらいに帰宅。 御飯を炊いている時間がなく、 ウー・ウェン先生レシピで豚肉と葱の焼き蕎麦を作った。 お漬物と、白ワイン(Ch. Grand Jean)。

健康診断の結果が来ていた。いつもの通り、健康優良児。 強いて言えば、γGTP が初めて 20 を越えたくらい (注:200 の間違いではありません)。 執事に「博士は何をお食べになっても大丈夫ですよね」とか、 田舎者は丈夫だから、との言外の皮肉をよく言われたものだが、 田舎育ちだから丈夫なのではない。失敬な。 個体として、性能が良いのだ。燃費もいいし。

Kramnik vs. DeepFritz マッチ第二局で、チェス史上に残るであろう、 とんでもないことが起こってしまった。 何と世界チャンピオン、クラムニクが一手詰めを見逃して頓死。 文字通り、目から火花が散るような大ポカである。 以下、世紀の大ブランダー炸裂の場面。34. ... Qe3??? 相手がコンピュータで良かった。人間なら椅子から転げ落ちただろう。 さすがコンピュータは少しもあわてず、 おそらく 1 フェムト秒以下の考慮時間で、35. Qh7 チェックメイト。

Monday, November 27, 2006

…の定義を述べよ

9 時起床。珈琲とレーズンパン一つの朝食。 締切日だけに朝からメイルで沢山のレポートが届いていたので、 朝食を食べながらレポート採点を始める。 しかし採点すると同時にどんどん新たに提出されてきて、 沈む船から水をかい出しているような気持ちになってきた。 これで 100 通くらい見たかな… しかし、時々、ぷっと笑わせてくれるレポートがあって癒される。 例えば、「数学における定義とはなにか」という課題に対して、 「小学校で習う算数より高度なもので、英語では mathematics (発音記号)…」とか延々と書いている答案があった。 しばらく読んでから、 どうやらこの人は「数学の定義は何か」という問題だと勘違いしたらしい、 と言うことに気付いた。 同じ問題に対して、「愛とは違って、数字は永遠です」 から始まる、何か辛いことでもあったのかい? と問いかけたくなるレポートもあった。 まあ、その気持ちは分からないではないけどね。 また、今日の午前で私のハートを直撃したのは、 「実数の定義と、そこから導かれる性質を述べよ」という課題に対して、 「実数の有効数字は 12 桁。」という解答で、 膝の上の猫が驚いて逃げるほど笑った。

昼食は炒飯を作った。 午後から衣笠キャンパスに出勤。 「数理の世界」と「情報の数理」。 「数理」は複素数について、「情報」はハフマンコードの性質など。 講義の前と後にレポートがじゃんじゃん提出される。 すぐに数えるのは不可能なので量で言えば、、、 大きな鞄に一杯で、片手では持ち上がらないくらい。 引きずるようにしてバス停まで持っていって、 家のすぐ前で停まってくれるバスを待って帰る。 帰宅したら、さらに 100 通くらいメイルでも来ていた。 これを全部、採点するのか… そして期末レポートでも全く同じだけの量を。 夕食は、冷蔵庫の残りものパスタ。

Sunday, November 26, 2006

雨の日曜日

昨夜、少し遅くまで本を読んでいたとは言え、 起きたのは 11 時。いかんなあ。 昼食は御飯を炊く時間がなくて、カルボナーラ。 天気予報通りに午後は雨。 昼頃、執事登場。直接会ったのは久しぶりか。 昨日お祝いにあげたものは、 クリスマスにフィアンセと一緒にいただくことにする、 とのことであった。 らぶらぶかよっ!…まあ、今そうでなくてどうする、と言う気はするが。 さ、水道水でも飲んで仕事しよ。午後はレポート採点。 明日が締切の文系講義の中間レポートで、 既に数十件ほど届いている。 全部で 600 件くらいは受け取る予定なので(最大で 800 件弱)、 先に済ませられるものは少しでもやっておこう。 さらに、明日の講義の予習。 30分ぎゅっと集中して、5分ほど休憩して、 の繰り返しで、午後だけで終わらせることができた。 夜に向けて、雨が激しくなってきた。 夕食は御飯を炊いて、だしを引き、 ベーコン青椒肉絲としめじと大根の味噌汁、赤かぶらの漬物。 明日からの週が終わったら、もう 12 月か…早い。 師走って言うけれど、この「師」はお坊さんのことらしい。 先生が忙しいわけじゃないんだね。

Kramnik vs. DeepFritz マッチが始まった。 (ChessBase News の記事)。 クラムニク白番の第一ラウンドはドロー。 ちょっと見飽きてきたオープン・カタラン定跡。 とは言え、 クラムニクがフリッツの誘いに乗ることなく、 静かなポジションを保ち続けた緊迫感あるゲームで、 観る人が観れば深かったのかも。 タクティクスに関しては人間を遥かに凌ぐフリッツを封じ込めているのだから凄いことなのだが、 こういうスタイルのゲームは人を感心させ難いことは確か。 見所としては、クラムニクが次の黒番で同じことができるかどうか。

Saturday, November 25, 2006

当麻寺

今日は完全にお休み。10 時くらいまでのんびり寝ていた。 今日も午前中は良いお天気。チェスの勉強など。 昼食は御飯を炊いて、生姜焼き、お味噌汁。 午後はお風呂に入って、読書など。夕方になって、外出。 近所の本屋さんでウー・ウェン先生の「大好きな炒めもの」(高橋書店)を買って、 ワイン屋さんでお祝い用のワインを買う。 やはり師走も近い週末、ワイン屋さんはお忙しそうだ。 夕食には、ピェンローのスープをとっておいたもので雑炊を作った。 お漬物は懐石沢庵と赤かぶら。 夜は棋譜を並べたり、炒めものレシピを熟読したり。

実家の父から、確定申告関連の書類と一緒に、ワープロ書きの手紙が届いていた。 11 月は大変忙しかったと書いていたが、読むに全て行楽のようだ。 特に、当麻寺(たいまでら)に蕎麦を食べに行ってきて美味しかった、 と言うのが気になる。確か奈良の名刹だったと思うのだが、寺で蕎麦? 南禅寺で湯豆腐、みたいなものだろうか。よく分からない。 まあ、兎に角、楽しそうでいいなあ、と。 私は親から少なくとも教育の機会と…あとは懐中時計くらいかな、 を受け取ったが、 父は何もないところから自分で作り上げた今の平安である、 存分に楽しまれたい。

Friday, November 24, 2006

コック・オ・ヴァン

またしても良く寝てしまった。 とても天気が良い。洗濯日和だ。午前は洗濯。 昼食は、白菜と鶏肉、豚肉で一人前ピェンロー。 午後は京大の関西確率論セミナ。 ドイツからのゲストがハルナック不等式の色々な話をしていた。 後半はかなりマニアックな話になってきて、ほとんど分からなかった。 帰宅して、夕食は鶏の赤ワイン煮込み。 コック・オ・ヴァンのつもりで作ったのだが、 ちょっとベーコンを使い過ぎたかな…

京極夏彦「邪魅の雫」(講談社ノベルス)を読了。 面白かったが、こんなに長くなくていいし、特に憑き物落としでもない。 そして今回も小説の外側にいる読者には、 かなり早い段階から全てが見通せてしまい、 一方で登場人物たちには登場人物であるが故に、 いつまでも最大の謎が解けないのを眺めることになる。 この趣向は「笑わない数学者」以来、流行っているのだろうか。

Thursday, November 23, 2006

ご報告

午前は「プログラミング演習」。 前回に提出してもらったプログラムから数例を挙げて講評してから、 分割コンパイルやメイクなどについて説明。 昼食は生協食堂。 夜の院生自主セミナに出ていただいている K 先生と偶然出会い、 一緒に昼食。 生協で買った、「蒼ざめた馬」(ロープシン著/川崎浹訳/岩波現代文庫) を読みながら少し休憩してから、午後は卒研ゼミのパート1。 休憩中に、何故だかココアが飲みたいな、と思っていたのだが、 廊下を歩いているときに無意識の連想だったことに気付いた。 石川啄木だ。われは知る、テロリストのかなしき、かなしき心を。 卒研は Williams で一様可積分性が終わって、 一様可積分マルチンゲールの章に入った。 ゼミの後、次のゼミまでの 30 分ほどの隙間にまた生協食堂で夕食。 18 時から夜の院生自主セミナ。 今日はかなり難しい話で良く分からなかった。 話している方も良く分からなかった模様。

2 時間ほどで早く終了して研究室に戻り、メイラを開くと、 「ご報告」と題された執事からのメイル。 猫がカーペットに粗相でもしてあったかな、と思って読むと、 そこには寝耳に水の、驚くべきニュースが。 一瞬、今日は四月一日だったかと思ったくらい。 うーん…私にとっては少し不便になるし面倒もありそうだが、 慶事である。祝福して送り出してやらねばなるまい。 どうぞ、お幸せに。

Wednesday, November 22, 2006

アヒルのワルツ

9 時起床。食欲がなくて、朝食は珈琲だけ。午前中は数学を考える。 既に知られている範囲のことだが、理解はちょっと進展。 昼食は御飯を炊いて、生卵、 山芋の漬物山葵風味、懐石沢庵、豆腐と葱の味噌汁。 キャンパスへ出勤。午後はレポート採点。 しばらく採点に集中していたら、 「あひるんるん、あひるんるん♪ぼくたーちーはー♪」 とエンドレスにずっと口遊んでいたことに、小一時間経ってから気付いた。 しかも、かなり大声で。 私は研究室にいるときは、ドアを開けたままにしている。 誰にも目撃されなかったことを祈る。 夕方から学科会議。 「今日はとても長くなるから覚悟せよ、 夕食のタイミングについては各自で何とかするように」、 と御触書があって、 びくびくしていたのだが、何とわずか二時間強であっさり終わった。 議長の手腕によるものだろう。 それから、ゆっくり残した仕事を片付けて帰っても、 帰宅は 8 時くらいだった。 夕食は、白菜と豚肉の塩炒め、冷奴、懐石沢庵で冷や御飯。

明日は勤労に感謝したりされたりの国民の休日らしい。 でも、挑戦する大学 R 大学は通常営業。 一体全体、何に挑戦しているのか、教えてもらいたいものだ。 学生さんたちも可哀そうだが、 私にとっても、午前の演習から夜の自主セミナまで、 ずっとキャンパスでのスケジュールが詰まっている、 暗黒の木曜日。

Tuesday, November 21, 2006

微小の十倍も微小

今日は朝から暖かい。朝食は珈琲のみ。 午前中は、昨日の続きの不等式について考える。 出勤。電車の中でもちょっと計算してみたが、 もっともらしさは増すものの、特に本質が見えない。 昼食は生協食堂のかけ蕎麦。 午後は、卒研ゼミのパート2から。 Lieb-Loss の新版で訂正された、 かなりデリケイトな実解析的議論をする証明。 これを ε 誤差で近似して、こちらを ε 誤差で近似して…、 と最終的には全体を 10ε 誤差で評価するらしいので、 結局、一つの証明の中で近似の議論を十箇所、行うことになる。 今日は 4ε まで押さえたので、あと残りは 6ε だ。 続いて、会議。 毎年恒例の国際シンポジウムの準備ミーティング。 今年は小じんまりとした規模で行う予定で、 おそらく外国からのゲストは、 フランスからを中心に 4 名以下。 例年は三月上旬に開催しているところを、 メインゲストの都合で二月の下旬に行う。 国立大の入試にまともに重なっているのが苦しいが、 やむをえなさそう。

夕方、帰路につく。 車中の読書は「邪魅の雫」(京極夏彦/講談社ノベルス)。 あいかわらず長い上に、隙間時間に読んでいるので長持ちしている。 あと残り三分の一弱くらい。 家に帰ると、おや、カーペットに綺麗に掃除機がけがされている。 執事が昼間にやって来たらしい。 書庫でチェロを弾く。 運動したらお腹が空いてきたので、雑炊の夕食。

Monday, November 20, 2006

不等式

今日も良く寝た。 午前は、成立するだろうと予想されているある不等式について考える。 朝の内は雨が降っていた。 昼食は御飯を炊いて、豚汁と、胡瓜、山芋の漬物。 新米はやはり美味しいなあ。 午後は衣笠文系講義日。バスで出勤。 車中でも午前の続きの計算。 「数理の世界」はいよいよ実数の定義。 雰囲気を伝えるために Dedekind の切断を使って定義しておいてから、 天下り式の公理的な定義を紹介して終わり。 「数」についての話は、 あとは複素数とか四元数について、もう少しだけ続けるかな。 続いて、「情報の数理」はハフマン・コードの説明。 帰りに四条堀川で降りて、近所のワイン屋でチーズを購入して帰宅。

Sunday, November 19, 2006

My life as a book

10 時起床。昼食にオムライスを作る。 午後は明日の講義の予習をしてから、 数学のノート作りにようやく手をつける。 締切は一月の下旬だが、そろそろ始めてちょこちょこと書いていかないと。 それにありがちなことだが、予稿作りにかこつけて、 しばらく放っておいた問題を整理して考え直したい、とも思っているので。 雨がちな一日で、夕方もけっこう降っていたのだが、 珈琲豆が切れたため、やむなく外出。 駅の近くのタリーズに行くと、 既にクリスマスのデコレーション。もうクリスマスか、早いなあ。 ホリデイ・ブレンドなんてものも売っている。 タリーズは以前は「エイジド・スマトラ」と言う豆を売っていて、 それが唯一、私の好きな味だったのだが、 今ではそれがなくなり、 しかし家の近所では唯一珈琲豆が買えるところなので、 やむなく、これなら近い味かもと思う豆を買うのだが、 やはりいまひとつだなあ、といつも思いながら、 だからと言って、解決策はいまだないままに、同じことを繰り返している。 夕食は鶏鍋。今日はポン酢で。 夜は「邪魅の雫」(京極夏彦/講談社ノベルス)を読む。

村上春樹が「グレート・ギャツビー」の訳者あとがきに、 自分の人生にとって重要な小説を三つ挙げろと言われれば、 それは「グレート・ギャツビー」、「カラマーゾフの兄弟」、 「ロング・グッドバイ」(「長いお別れ」)だ、と書いていた。 なかなか面白い選択だと思った。なるほどなあ、と思う。 平凡な選択ながら「カラマーゾフの兄弟」もおや、と思うし、 返す刀でチャンドラー、と言うところも渋い。 村上春樹本人が立体的にうまく表現されている、ような気がする。 つまり、言われてみれば、これしかあり得ない感じがするのだ。 僕なら何かなあ…と考えてみたが、なかなか難しい。 「失われた時を求めて」は間違いなく入るが、あと二つは何だろう。 小説でなくて良ければ、簡単にいくつか名前を挙げられるのだが、 今度は沢山あり過ぎて選ぶのが難しい。

Saturday, November 18, 2006

英雄

完全休日。大人とは思えないほど寝てしまった。11 時起床。 珈琲とチーズパンの朝食。 昨夜、寝台で「金融工学者フィッシャー・ブラック」を読み終えた。 ブラックの生き方が格好いい。内容にはやや専門的な記述も多い上に、 特にその説明もしていないので、 ファイナンス理論の用語や概念を知らないと読み辛いだろう。 逆に、知っている人だと、その記述が正確でなかったり、 間違っていると思しき箇所もあるのが読み難いかも知れない。 昼食、鶏肉をソテーして、アーリオ・オーリオと。 午後は昼風呂に入って、湯船で村上春樹訳「グレート・ギャツビー」を読む。 風呂上がりも続きを読んで、夕方読了。 何度読んでも感動するなあ。 大抵は夏休みに読み返すのだが、 読む度に自分の今の年齢が計れるような気がする。 夕食は御飯を炊いて、白菜と豚肉の塩炒め、胡瓜の漬物と山芋の漬物山葵風味。 山芋わさび美味しいな… 夜は雨になった。 気温も下がってきたので、今期初めての暖房スウィッチオン。 今日は一歩も外に出ず。

丁度この前、東京で K 夫妻と会ったときにも、 どうしているかなあと話題にのぼった、 シアトルに外留中の S 君からメイル。元気そうだ。 エロイカの Chateau Ste. Michelle に遊びに行ったとのこと。 「エロイカ」って名前は、ベートーヴェンからとったのか。 数学の話も少し。

Friday, November 17, 2006

オールド・スポート

昼食は御飯を炊いて、 大根と若布の味噌汁、高野豆腐などで粗食。 午後は京大での関西確率論セミナへ。 最近出たグリメットの本に出てくる定理が間違っていて、 その反例が構成できる、と言う大変に簡単なお話で面白かった。 しかし、元の数が 8 個、 3 回のコイン投げを設定する程度の確率空間で、 反例が構成できてしまうと言うのは、 大御所グリメットも随分うっかりしたものだ。 バスで四条堀川まで帰って、 近所のワイン屋さんで昨日忘れていた、 今月のワインと八百伊のお漬物を受け取って帰る。 スーパーでようやく食材の調達。 夕食は白菜の中華風塩鍋。 鍋の後の雑炊を八百伊の胡瓜の漬物をぱりぱりと齧りながら食べる。 寒くなってくると、やっぱり鍋だよなあ。 そして鍋と言えば、雑炊。

今日の購入本。「グレート・ギャツビー」(S.フィッツジェラルド著/ 村上春樹訳/中央公論新社)。 やはりその作品を本当に愛して、激しい執着を持っている人が、 翻訳したものは面白い。名訳かどうかは別にして。 あまりに強いこだわりの故に良い翻訳ではない、 ということは十分にありうるが、それはそれでいい。 やはり、翻訳としてではなく作品としてパワーがあるのだ。 例えば、最近文庫版が新刊で出た若島正訳の「ロリータ」もそうだと思う。

Thursday, November 16, 2006

ニョッキ

今日も朝は気温が低い。目覚めると布団の冷たさが心地良い。 午前は「プログラミング演習」。 昼食は生協食堂で、豚汁セットなど。 ゼミまで一時間ほどの空いた時間を使って、レポート採点。 今期は文系で大量のレポート採点があるので、 隙間時間を使って日常的に処理していかねば。 続いて、14 時から卒研ゼミのパート1。 Williams で Doob 分解の残りを終えて、 一様可積分性の章に入った。 17 時半くらいに終了。雑用を片付けて帰る。

帰宅したら、まだ閉店まで時間があったので、 荷物だけを玄関において、そのまま近所のワイン屋さんへ歩く。 注文してあったワインを受け取る。 週末にしようと思っていたのだが、 一種のお祭だから、解禁日に飲むに越したことはないかな、と。 やはり店はご繁盛の様子、お忙しそうだった。 家に帰って、夕食はじゃが芋のニョッキを作った。 ソースは作りおきのマリナーラ。 明日こそ食材を買いに行こう。 じゃが芋も使ってしまって、後は大根の尻尾くらいしかない。 食後に珈琲。

今日の車中の読書。往き、「邪魅の雫」(京極夏彦/講談社ノベルス)。 帰り、「日本経済に関する7年間の疑問」 (村上龍/生活人新書)。

Wednesday, November 15, 2006

琴の声

週末の東京は温かかったが、 京都に戻ってくると急に秋らしく冷えている。 今朝もちょっとピリッとした寒さ。 風も冷たい。秋らしい。 秋風にかきなす琴のこゑにさへ はかなく人の恋しかるらむ (壬生忠岑)。 朝は洗濯機で洗濯の一方、掃除機がけ。 今日の昼食用と兼ねて、 トマト缶でマリナーラソースを作りおき。 昼食は、おそらく普通の人では食べられないくらい辛い、 スパゲティ・アラビアータ。

食後、キャンパスへ向かう。今日も会議。神経を使う会議で疲れた。 水曜日の夜に行なわれていた院生の自主ゼミは、 木曜日の夜に移動されることになった。 今週からかと思っていたら、 再スタートは来週からだそうで、今週は夜ゼミなし。 ゆっくりできて嬉しい…明日は解禁日だし! 生協書籍部で買った、 レンガのような「邪魅の雫」(京極夏彦/講談社ノベルス)を読みつつ帰る。 そうそう、書籍部と言えば、 「数学セミナー」の最新号を立ち読みしたら、 この前の伊藤先生のガウス賞伝達式での広中先生のスピーチが翻訳掲載されていた。 当日、会場にいなかった人は必見です。 ただやはり、あの超ブロークンかつ迫力ある英語が、 普通の丁寧な日本語になっていたのは残念。 帰宅して、夕食は煮麺と高野豆腐(まだ冷蔵庫が空)。

Tuesday, November 14, 2006

会議欠席届け

朝はゆっくりだったので、何とか体力回復。 キャンパスに向かう。 昼食は学生や職員でごった返す満員の生協食堂で、 プロレタリア文学的ムードを満喫。 小学生の頃、国語の時間にプロレタリア文学を読んだときには、 荒唐無稽なほどシュールに思えたものだったが、 実は写実的だったんだね、と大人になってみて思う。 私はあまりに牧歌的な田舎に育ったので、 そもそも子供の頃には、大勢の人間を見たことすらなかった。

夕方から会議だったので、 時間を繰り上げて卒研ゼミのパート2。 Lieb-Loss の旧版では大きく証明が不適切なところ。 新版ではその箇所を、 かなり後で出てくるヤングの不等式を引用して切り抜けているので、 そこを先に読んでもらうことにする。 数学は基本的に積み上げ式だから、 後で出てくることを引用するのは異例だ。 Lieb-Loss と言えども苦肉の策で止むを得なかったのだろう。 ゼミの後は続けて会議。 今日はこれまでで初めて、同じ時間に二つ会議が重なっていて、 重要な会議を欠席せざるを得なかった。 私は比較的ひま、いや、かなりひま、もとい、 一番ひまなスタッフなので、 会議がバッティングすることなど普通はあり得ない。 お忙しい A 堀先生などは重要な会議と密談が寿司詰めなので、 いつでも好きなときに、どの会議でも、サボれるらしい。 つまり「他の会議が重なっていた」と言えば誰も疑わない。 私がそう言っても誰にも信じてもらえないので、 今日はちゃんと「会議欠席届け」なるものを事前提出しておいた。

会議が終了して、キャンパスを後にする。 車中の読書は、パウル・クレー詩集。 家の冷蔵庫は今、空っぽなので、 夕食は家の近所のベンガルカレー屋さんで外食。 ダル(豆)のカレーとチキンのカレー。

Monday, November 13, 2006

かき揚げ蕎麦

少し寝坊。 チェックアウトして品川駅へ。 新幹線への乗り換え改札前の広場で、 モッツァレラとトマトのサンドウィッチとカフェラテの朝食。 新幹線で京都へ。 山陰線に乗り換える合間に、 はるかのホームの蕎麦屋でかき揚げ蕎麦の昼食。 朝も昼も駅の構内で食事とは侘し過ぎる… 二条で降りてバスに乗り換え、衣笠キャンパスへ。 講義の一時間ほど前に到着。講義までノートのおさらい。 「数理の世界」は実数の定義に入る前に、 有理数と実数の間の著しい特徴の差として、 可付番濃度と連続体濃度など。 面白い話ではあるので、講義の後に沢山質問があった。 続いて、「情報の数理」。 最適コードの概念、例をいくつか、ハフマン・コードを少し。 今日は話の切れ目の都合で話し過ぎてしまった。 来週は復習を多めにしよう。 普段のタイミングなら四条堀川か四条大宮までのバスに乗るのだが、 あまりに疲れていたので少しバス停で待ち、 家のすぐ前で停まってくれるバスに乗って帰る。 家にたどりつき猫に餌をやってから、 少し留守にしたからか妙に愛想の良い猫を追い払って、 ベッドに倒れこむ。小一時間、仮眠。 夕食は近所の定食屋さん。

Sunday, November 12, 2006

(1.0) + 1 + 0 + 1 = 3.0

二日目。第4ラウンド。ずっとレイティングが下の中学生相手に白番。 スコッチゲーム。相手のレイティングから想像する以上に苦戦したが、 なんとか華麗にメイト。 昼食後、第5ラウンド。ずっとレイティングが上のベテラン相手に黒番。 ダッチ、ストーンウォール。うまく指せたと思っていたのだが、 自分では決め手だと思って勝ちに行った、 敵陣にQが飛び込む手が実はよくなかったようだ。 Qを交換してドローを狙うべきだった。負け。 これでクラス入賞の可能性がないことが決定。 最後の第6ラウンドはレイティングなしの方と。 一日コースに出場しているお子さんと付き添いがてらの参加のようだ。 しかし、かなり手ごわかった。 アレヒン防御。よく知らない定跡。 簡単に勝てるだろうと思って無理やりに攻めたが、 持ち時間がほとんどゼロになってからの敵のシノギがすごかった。 もうちょっとで負けるかとさえ思ったが、何とか勝ちを拾った。 結局、昨日とあわせて 3.0 ポイント。入賞に及ばず。 強い人と当たりすぎたような気もするが、 やはりそこで勝たねばならなかった。もっと精進が必要。 今回の目標だった、常に攻撃的に指す、ということは守れたかな。 同クラスの優勝は中川笑子さん(4.0 ポイント)。 全体のオープンクラスでの優勝は、Sさんが全勝の 6.0 ポイント。

夜は天才プログラマKさんと、 その奥さん姉妹とお食事。 お幸せそうで、そのおすそ分けにあずかる会食。

Saturday, November 11, 2006

初日 0 + 1 + 0 = 1.0

東京オープンの初日。 今回は強い人たちが国際大会で留守だったり、 主力の学生、高校生陣が学園祭のシーズンで忙しいかったりなのか、 レイティング 1900 以上の参加者がゼロ。 こんなことは珍しい、とベテランの方が言っていた。 やや寂しい大会となったが、 NHK が中川笑子さんの取材に来ていて、 そこはちょっと華やかな雰囲気。 オリンピック関係だろうか?

第一ラウンド、中川さんの一つ上のテーブルで、 中川さんの対局を録画撮影中のカメラマンと音声さんを気にしつつ、 100 ほどレイティングが上の中学生と対局。 黒番、ジオッコピアノ。負け。 「子供相手にイタリア定跡を指してはいけない」のは鉄則だったのに、 ついついよく知らない定跡につきあって、簡単につぶされてしまった。 シャープな定跡で黒番だと、ちょっと無駄手を指すと簡単に負ける。 それに子供は毎日、イタリアンを指しているのだ。 あまりに簡単に負けたので、昼休憩が長かった。 午後、第二ラウンド。 今度は中川さんの一つ下、実際は同じテーブルのお隣で、 またカメラに見つめられる中の対局。 さらにレイティングの差のあるベテラン相手に白番。 シチリア防御、スヘフェニンジェンだったかナイドルフだったか、 手順が前後してよくわからない変化。勝ち。 こちらは K 側のポーンストーム、相手は Q 側で激しく攻め合い、 ポーンはほとんどないのに、 ピースがたくさん残った空中戦のような終盤になったが、 何とか競り勝つ。終わったときには、酸欠のようになって頭ががんがんした。 これでエネルギーを使い果たしてしまったが、 第三ラウンドは第五テーブルに昇格して、 さらに大きくレイティング差のある強豪相手に黒番。 オランダ防御、ストーンウォール(石壁)変化。 相手 K の前のポーン二つとナイトを交換する直感のサクリファイスをして、 激しく攻めたが、息切れして負け。最後は大ポカで悲しい負け方だった。 自分では手ごたえを感じていたのだが、 局後の検討によれば、どうも嘘サクリファイスだったようだ。 強い人は、受身になってからのシノギが強いな、と思う。

もう身体はふらふらだけど、明日もがんばろう…

Friday, November 10, 2006

ポータブル・ライフ

昼食を外食で済ませて、近所のワイン屋さんにお土産を買いにいく。 帰ってきて、ちょっと横になったらいつの間にか眠っていた。 大物がアメリカから講演に来ていたので、 関西確率論セミナに出るつもりだったのに寝過ごしてしまった。 普通なら大丈夫なところ、今日はセミナの時間が早めに変更されていて、 見事に間に合わない。失敗。 やむを得ず他の仕事をしてから、 夕方遅くの新幹線で東京に移動。

荷物が重いのが嫌なのでノートPCを持ってくるのはよして、 USBメモリに必要なものだけ入れてきた。 Firefox Portable が便利。

Thursday, November 09, 2006

線描の天使

朝は「プログラミング演習」。 生協食堂で昼食をとって、 午後は 2 時から卒研ゼミその1。 Williams で Doob 分解、角括弧過程など。 最後あたりで教科書の証明に納得できないところがあったのだが、 もう時間も遅かったし、疲れていて考えがまとまらなかったので、 「じゃ、宿題」、と言ったところで 17 時半くらいに終了。 バス停の混雑を避けるため、研究室で少し暇をつぶしてから帰る。 夕食は身体が温まりそうなものがいいかなと思って、味噌煮込み風の煮麺。 明日金曜日の夜に東京に移動して、 週末はチェスのトーナメント。

クレーの最晩年の絵って幼稚園児が書いたみたいだけど、 やはり眺めているとただものではないな、と思う。 ほのぼのとした優しい詩情のようにも見えるし、 不吉な真剣さを感じるようでもあるし。

Wednesday, November 08, 2006

境界のあるレストラン

この週末、トーナメントで東京に行くついでに、日曜の夜に予定がもう一つ。 本数で言えばだが、 この地球上で「ハリー・ポッター」よりもたくさん売れているらしい 某ソフトウェアの原作者である、 某 A 社が誇る天才プログラマ K 氏から会食のお誘い。 先の 6 月に結婚されたばかりの奥様もご一緒して下さるそうだ。 奥様はお忙しいはずなのに申し分けない。

そんなわけで週末に時間がとれないので、 今日は主に来週月曜の講義の予習。 「数理の世界」はいよいよ難関、実数の定義に入る予定。 天下りに定義しても意味がなさそうなので、 Dedekind の切断で有理数から実数に拡張する話をしようと思っている。 「情報の数理」は McMillan の定理の証明をするかどうか、まだ悩んでいる。 それほど難しくはないのだが、何せ文系講義なので、 "log" と言う記号を見ただけで悲しくなる、と言うような人もいる。 できれば証明など、ややこしい議論はしないには越したことがないのだが、 全くしないと数学の講義にならないので悩ましい。

いつもの夜セミナがキャンセルになったため、 今夜は松ヶ崎駅近くの、境界のある、じゃなかった、 教会のある某レストランでの食事会に出席できることになった。 今日の京都はとても寒い。 夜だし、北山だし、コートとマフラーが必要だろう。 では、いってきます。

Tuesday, November 07, 2006

Dicing with death

卒研ゼミのパート2の日だが、学生が風邪でダウン。 キャンセルされた。 でも一応キャンパスに行って、あれこれ雑用。 明日の夜の院生ゼミも、 (こちらは A 堀先生多忙のためらしいが)キャンセルされた。 皆さんもお忙しいところ、 急な気候の変化で体調を崩したりしないよう、お気をつけ下さい。 京都は今日、明日でぐっと冷えて秋らしくなるようだ。 今日はコートを着て外出したが、 BKC は風も強くて、何か首に巻いてくれば良かったと思ったくらい。 生協書籍部でデュレットの確率論の教科書とか、 C++ の教科書とかを買って、キャンパスを後にする。 夕食は自宅で御飯を炊いて粗食。

今日の読書。「確率と統計のパラドックス ― 生と死のサイコロ」 (S.セン著/松浦俊輔訳/青土社)。 統計学に興味を持とう、と言う最近の方針に沿って読んでみた。 統計学は目立たず、しかも評判の悪い学問だ。 例えば、 私の専門である確率論は統計学の親戚のような分野だと思われがちだが、 実際には全く異なるもので、 確率論プロパーはこの違いを強調する傾向がある。 多くの確率論研究者は、「そもそも統計学は数学ですらない。 そんなのと一緒にしないでくれ」、と思っているんじゃないだろうか。 この著者も、「統計学者は、数学者としては二流、科学者としては三流、 思想家としては四流とされる」と書いている(同書、序文より)。 しかし著者はこういう誤解に挑戦して、 統計学は数学でも科学でも哲学でもないかも知れないが、 それらを全て含むエキサイティングな分野であり、 とても深く、素晴しい学問だと訴える。 著者は医学統計学と言う分野の人らしく、医学や薬学からの例も豊富だし、 また大変に教養あふれる人物と見えて、 様々な逸話や、文学作品からの引用を散りばめて飽きさせない。 統計学を勉強しよう、と言う最近の気持ちが補強された。

Monday, November 06, 2006

中間レポート

またしても良く寝た。 朝食に珈琲とレーズンパン。 豚丼で早めの昼食をとって、衣笠へ。 法学部と産社部でそれぞれ中間レポート問題の掲示を頼んでから、 「数理の世界」と「情報の数理」。 今日は中間レポートの問題発表があると聞きつけたらしい、 普段は出席していない学生が押し寄せ、大講義室に立ち見が大量に出る満員御礼。 あれほど課題の情報は全て掲示するから、と言っておいたのに。 でも問題を説明したらさっさと帰って行き、いつも程度の満員になった。 今日は有理数とその上の加減乗除を定義した。 「情報の数理」の方はいつもと同じく数十名程度で落ち着いた講義。 こころなしか聴講生の顔つきも理知的であるような。 即時的コードの構成、Kraft の定理、McMillan の定理など。

今日もふらふらになってバスで四条堀川まで帰り、 近所のワイン屋に立ち寄って注文していた白赤を受け取る。 おみやげにファッション雑誌を一冊もらった。 「重いですよー」と言われるのに「これくらい大丈夫ですよ!」 と店を出たところまでは良かったが、本当に重かった。 昨今のファッション誌はノート PC よりずっと重い。 ファッション誌って昔の「マリ・クレール」と、 もっと昔の「装苑」くらいしか知らないのだが、 今はみんなこんなに分厚いのだろうか。 おそらく景気が良くなって、広告が増えたのだろう。 そう言えば、昔の「マリ・クレール」は、 誰がこんなのを読んでいるんだ、と思うくらい高尚でしたよね。

Sunday, November 05, 2006

兎と亀

終日、家から一歩も出ず。天気も良く気温も高くて行楽日和だったそうだ、 液晶モニタ上の情報によればね。 10 時頃まで寝ていた。 ちょっとチェスの勉強などしている内に昼食の時間。 大根と豚肉などを具にして煮麺。 午後は少し昼寝して、昼風呂に入り、 湯上がりにオリーヴ抜きのマティーニを作って飲む。 お風呂の中でマティーニを飲むのはやはり危険かな、と。 しかし湯船でマティーニを飲んで死ぬのも悪くはない、 いや、二番目くらいには幸せな死に方のような気もする。 そうだ、オリーヴを買っておかねば。 酔いが覚めてから、明日の講義の予習。 夕食は御飯を炊いてだしを引き、 豆腐の味噌汁とポテトサラダなど残り物など。 夜もチェスの勉強。 こういうことは継続が大事で、普段努力していないのに、 二、三日、根を詰めたところでどうなるでもないのだが。

しかし、良く眠れる。いくらでも寝られそう。 「兎と亀のお話があるでしょう?兎は足が速いけれど、眠ってしまうの。… でも兎の方が沢山眠っているのですから、私は、兎の方が得をしていると思うわ」 (真賀田四季)。 知らない間に 11 月になっていたが、 この調子ではうとうとしている内に年末になりそうだ。

Saturday, November 04, 2006

プレパレーション

終日、家から一歩も出ず。朝食はレーズンパンと珈琲。 午前中はチェスの勉強など。 次の週末に東京でのトーナメントに参加の予定で、付け焼刃の準備。 今学期は(私にしては)忙しくて、全然チェスに時間が割けていない。 トーナメントは月曜祝日も利用して行なわれることが多く、 月曜祝日が通常営業日の私は、夏以降全く出場できなかった。 しかし、来週末のトーナメントはたまたま土日だけで開催される機会で、 ひさしぶりの参加。 昼食はオムライスとポテトサラダ。 またチェスの勉強をしてから、寝室で猫とお昼寝。 目覚めてそのまま寝床で夕食まで読書。 ダーマンの「物理学者、ウォール街を往く」を読了。 「金融工学者フィッシャー・ブラック」はまだ残っている。 夕食は納豆スパゲティとピーマンのサラダ。 夜も少しチェス。

Friday, November 03, 2006

パジャマからパジャマへ

昨夜は早寝だったので、比較的早起き。 午前中はパジャマをパジャマに着替え、 洗濯しながら他の家事など。 パジャマからパジャマに着替えるのって、何だか退廃的… 昼食は三回目の焼きそば。 大量の甘藍を使って、目玉焼きを乗せてみました。 食後、30分ほど仮眠をとってから、雑用あれこれ。 通常は夕方から京大での関西確率論セミナだが、 今日はお休み。国立大では祝日が休日なのかも知れない。 でも外出して、河原町で冬物など少し買い物。 日中はまだ暑いけど。私は冬が好きなので、早く寒くなって欲しい。 大宮駅近くのスーパーで食材を買って帰る。 夕食に御飯を炊きながら、ポテトサラダを作った。 納豆、ちりめん山椒、ポテトサラダなどで夕食。 今日の読書、「金融工学者フィッシャー・ブラック」 (P.メーリング著/今野浩監訳・村井章子訳/日経BP)。

Thursday, November 02, 2006

ワイルドライス

午前は「プログラミング演習」。 昼食は生協食堂。 雑用をいくつか片付けて、 14 時過ぎから卒研ゼミその1。 Williams の教科書で、分散の和が収束する確率変数列の収束、 コルモゴロフの三級数定理など。 18 時少し前に終了。 個研でメイルの返事などを少し書いてから、バスで帰る。 電車の接続も良く 19 時過ぎに帰宅。 それなら近所のワイン屋さん企画のメイカーズ・ディナに参加できたのだが、 万が一にも遅刻するのが嫌だったので、参加申し込みをせず。 残念なり。 その仇をとるために、夕食は近所のバーにて。 海老と帆立のキッシュ、羊の煮込み料理。 煮込み料理はサフランの香りが良かったし、 つけあわせのワイルドライスが食感も面白く美味しかった。 ウォッシュタイプのチーズで、 シモン・ビーズのマール・ド・ブルゴーニュを一杯だけ。 9 時頃になると、流石に三連休前の週末、 予約の電話がじゃんじゃん入り始めたので、 邪魔にならないように退散する。

Wednesday, November 01, 2006

焼きそば

8 時半くらいに起床。 朝食は珈琲、林檎ジュース、レーズンパン一つ。 午前中の一つめの作業は、 研究指導資格審査書類なるものを記入してメイルで提出。 これも最近導入されたようで、 ここ数年の内にちゃんと研究と学内業務をしていたか、 数年に一度ずつ審査しようと言うものである。 基準に逹していなければどうするつもりなのかは知らないが。 あっと言う間に終了。 次は、プロシーディング論文の改訂作業。 レフェリリポートはタイポが直されているくらいで非常に好意的なものだったので、 こちらも小一時間で終了。 昼食に焼きそば。三袋セットを買ったので、 短い期間に三回焼きそばを食べなければならい。 日清のソース焼きそばは好きなので、まあ良いけど。 午後になってキャンパスへ。

雑務をいろいろの後、フランスからのゲストを迎えてのセミナに出席。 ポートフォリオ・インシュアランスの損失評価を、 ジャンプのある確率微分方程式モデルでする話。素人なので良く理解できなかったし、 細かい計算はなおさら分からなかったが、中心となる発想は正しいと思った。 なぜか(?)私の大学院時代の先輩でもある K 大の S さんも来ていた。 続いて、院生の T 君の博士学位論文の公聴会。 今夜はこれから、ゲストの懇親会と T 君のお疲れ様会を兼ねて、 近くの料亭へお食事に行く。