本鱒と空豆
7 時半起床。珈琲とトーストの朝食。 昼食用に胡瓜とロースハムのサンドウィッチを作って出勤。 午前中は打ち合わせ、と言うか、 一種のインタヴュのようなものを受ける。 研究室でサンドウィッチの昼食をとってから、 12 時半から「情報理論」の講義。 情報源の拡大、エントロピィの定義など。 上の方からのお達しで、 コミュニケーション・ペーパーとか言う、 アンケートの一種を学生に配って集めろ、 と言うので時間をとって、お言いつけ通りにする。 講義に続いて、14 時 10 分より卒研ゼミS。 マルコフ連鎖の定常分布について。 今日はもうこれで勘弁して下さい、と学生が言うので、 2 時間くらいで終わった。 今日は数理ファイナンスセミナはなし。 少し仕事をして、夕方帰る。
夕食は近所のバーにて。「18時半に一人」、と電話を入れて予約してから、 アラン・ド・ボトンの「旅する哲学」(安引宏訳/集英社) を持って歩いて行く。 先週一週間、模様替えのため閉店していたので、 どんな風に変わったのかなあ、と思って行ってみたら、 少なくとも一階のカウンタについては、 どこが変わったでしょう間違い探しクイズくらいの差。 時間が早いので、客は私一人だけの貸切状態。 いつもの通りセットメニュにすることにして今日の料理を尋くと、 どれも美味しそうだ。 魚は本鱒が入っていると言う。 「本鱒のポワレと地鶏のトマト煮込みはどっちもいいなあ…」 と言うと、F シュフに、 じゃあ小さめに両方出しましょうか、 もう一品のオードブルはアスパラガスでいかがですか、と言っていただき、 「是非そうしましょう、そうしましょう」と決定。 うーん、ラッキー。毎日真面目に暮らしていると、 たまにはこういう良いこともあるのだね。 ご機嫌で好物のアスパラガスを食べおわり、 次の料理には何があいますか、と訊くと、 「お好きなのをどうぞ。料理の方をあわせます」とのこと。 どうした F シェフ。白を頼んでしばらく待っていると、 「本鱒のポワレ、ヴァン・ブラン・ソース、空豆をつけあわせました」 とメインその1がやってきた。 白いプレートの 12 時から 4 時の位置に緑の空豆が綺麗に一つずつ並んでいて、 反対側にエシャロットが見えるソースが美しく流されている。 真ん中には皮に焦げ目の綺麗についた本鱒。 どうした F シェフ! 何かよっぽどいいことでもあったのか。 改装したのは店じゃなくて、シェフの方か。 続いて、地鶏のトマトソース。香草を織り込んであって、 レンズ豆が敷かれていた。これは見た通りに安心できる味。 イタリアの赤ワインも。 最後にマンステールとデザートワインを一杯もらって帰る。 毎日真面目に暮らしていると、こういう良い日もあるんだなあ。 21 時頃帰宅。