マエストロ
9 時起床。 午前中は良く晴れていたが、午後からは曇り。気温も低い。 もうこのまま春から初夏の陽気かと思っていたら、 来週の半ばには厳しい寒の戻りがあるそうだ。 午前中はチェスの勉強などして、 昼食はカルボナーラ。食後に珈琲と、 披露宴でもらったケーキ。 午後は、美しい文章とはどんなものか思い出すためにチャンドラーを少し読んだり、 エンドゲームの勉強をしたり。
夕方、久しぶりにチェロを弾いた。ロングトーンとスケールの後、 バッハの無伴奏一番プレリュードの冒頭を模したエチュードを練習。 その後で本物のプレリュードを前半だけ。 つっかえつっかえしながら最後まで弾けるようになっていたのに、 また元の木阿弥になっていた。 最後はト長調のスケールで終了。 無伴奏組曲は物凄い難曲のように思われているようで、 練習していると言うと、クラシックファンには激しく驚かれる。 勿論、音楽表現としては、 演奏家が生涯をかけるに値する究極のチェロ曲とされているが、 弾くだけなら一番や二番あたりはそんなに難しくない。 実際、一番のプレリュードなどは楽譜を見ても相当シンプルで、 簡単なルールに従った数列のようでさえある。 しかし聞いてみると、とてもそうは思えないほど美しくて複雑で、 自分で弾くと「すごーく弾けてる気になる」。 特に最後のあたりの重音が入ってくるところなんか、 弦楽器らしくも格好良くって、マエストロ気分が堪能できる。 聞くよりも自分で弾く方がずっとずっと楽しめるタイプの作品だと思う。
今日は執事が家を出たり入ったりしている。 新居はここのすぐ近所らしくて、 自分で少しずつ荷物を移動させるようだ。 夕食は御飯を炊いてだしを引き、 大根と油揚げの味噌汁とプレーン・オムレツの一汁一菜。